【連載】サイキック研究

■サイキックの研究と分析(43) ~源泉の法則~

投稿日:2020年1月26日 更新日:

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◆◇源泉の法則◆◇

次に『源泉の法則』です。
これは、先の『贈与の法則』でも少し触れましたが、
「精神世界には、エネルギーが無限に湧き出る、源泉のようなものがある」という、
凄い法則になります。

凄い法則ですが、心がけるべきことも多く、
ここで、サイキックの話は、かなりスピリチュアルな話になっていきます。
 

源泉とは何か? 自分の本質

「エネルギーが無限に湧き出る、源泉のようなもの」とは何なのか?

まず、覚えておくべきことは、「自己」や「自分の本質」というものがあり、
それが「エネルギーの源泉」になるということです。

「自己」・・・それは自分が夢中になれるものに通じていたり、
自分が本来ずっとやっていきたいことに通じているものです。
そして、それは必ず、この世の道理に適ったことであり、
誰かの役に立つことにも通じているものです。
この地球にある自然のように恵みをもたらすものです。
(むしろ「自然」こそが「無限のエネルギーの源泉」かもしれません)

これと繋がることによって、人間は強い力を得ることができます。
これは、己の中に眠る「内なる神」の力だとも言うことができると思います。

ここで、サイキックは「自己発見」「自己認識」が重要なテーマとなります。
これは、魔術、哲学、占い、仏教、グノーシス思想、臨床心理学、精神分析学・・・あらゆる思想や学問において結局重要、と行き着くものです。
「自己」がよく分かった上で「自分教」で生きることが、
人間の生き方として、ある意味で究極です。

・・・とはいえ、これに関しては難しく考える必要もないかもしれず、
単に自分が夢中になれることをやったり、さらにはそれが人の役に立つものだったら尚更良い、ということかもしれません。

このように、自分の中にある、自分の本質に根付いた「神」こそ、
多神教における神様であり、我々にとって必要なものかもしれません。
 

カバラの教え

ここで、ユダヤ教神秘主義である「カバラ」の教えを引用します。

カバラは、元々は「ユダヤ教神秘主義」なので、
ユダヤ人の、ユダヤ人による、ユダヤ人のための神秘思想として生まれ、
既存の「ユダヤ教」とはまた違った、それに対抗するために作られた密教的な思想でしたが、
ユダヤ人からキリスト教を信じるヨーロッパの人達に伝わっていくにつれて、
多様な流派みたいなものが登場してきて、
そこからどんどん様々なことが言われるようになりました。

ユダヤ人によるカバラは「ユダヤ・カバラ」、
それ以外のカバラはキリスト教ベースの所から伝えられるので「キリスタン・カバラ」と、
分けて考えられます。

そんでもって、「ユダヤ・カバラ」において信じられているものの中に、
カバラの原典の代表である「ゾハールの書」というものがあります。
その「ゾハールの書」の教えは、
以下の書籍『神のようになる』に簡潔にまとめられているらしいです。

この本には、カバラの「神」という存在と、それに対する「エゴ」という存在の特徴が
メインテーマとして繰り返し書かれていました。
「神」は「分かち合いの精神」を持っているもので、
「エゴ」は「自分だけ受け取りたい欲望」を持っている・・・とのことでした。

自分の中にある「エゴ」の「自分だけ受け取りたい欲望」を強く認識し、
そこから離れるようにして、「神」の持つ「分かち合いの精神」に近づこうとすることが、
「カバラ」の生き方に則している・・・というのが、先の書籍の主な教えでした。

そして、この「分かち合いの精神」というものは、
先ほど述べた「自己」や「自分の本質」を認識するための鍵にもなっているものです。
自分が夢中になれて、かつ、「分かち合いの意識」を持ってるものがあれば、
それが求めるべき「神」の答えとなるでしょう。

こうした「カバラの神」は、「多神教における神」をさらに統括する存在なのかもしれず、
人間がなんだかんだで持つべき意識なのかもしれません。
 

召喚魔術の要領

さて、『源泉の法則』における「源泉」は、
「自己」や「自分の本質」だけという話にはなりません。

この話は「召喚魔術」というものも絡んでいます。
つまり、何かしらの神様、八百万の神、天使でも悪魔でもなんでもを「召喚」することや、
それらと「契約」することに成功すれば、それは「源泉」になり得ます。

例えば、俗世に味方しやすい、日本で代表的な神様と言われるのが、稲荷神だったりします。
稲荷神は確かに、すぐにお金儲けをもたらす力を持った者も中には存在するし、
そうした存在を源泉にすることで、お金儲けの力を得ることもできます。
ただ、こうした俗世に味方しやすい神様ほど、見返りを要求するという法則もあります。
強い力を得る場合、「見返り」というリスクがあることは踏まえておくべきことです。

対して、「自己」系の神様は、自然に近くて効果がじんわりだったりしますが、
急な見返りを要求するようなリスクはありません。
なので、リスクを避けたい人の場合は、
基本的に推奨したいのはそちら側を味方につけることです。

以上のような「2種類の力」は、『人氣』『神氣』と呼ばれるものでもあるため、
以下の書籍にも詳しく書いてあります。

スピリチュアルなエネルギーや、目に見えないエネルギーを利用する場合は、
以上のような諸々のことを意識しておく必要があります。

スピリチュアルの界隈では「人間は無限の力を持っている」ということがたまに言われたりしますが、
これはこうした『源泉の法則』があることに加えて、
成功を達成した人間が、普通じゃ考えられないぐらいのエネルギーを持っていたから達成できたという、体験談から来るものでしょう。

・・・とは言ったものの、「無限の源泉からエネルギーを受け取ることができる」といっても、
肉体に来た時点で制約が出てきたりするし、
目的によっては、やはり肉体の力を使うしかないこともあります。
結局の所、制約がある中で力を使う必要が出てくるのも、
サイキックの奥が深い所だと思います。

 
 

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サイキックの研究とか、占星術とか、
神秘と科学の考察的な、自分の好きなものを置いていきます。

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哲学、シャーマニズム、数学、神学、古代文明、意識進化、オカルト・・・など色んなジャンルが絡んでくる内容のもので、これを読めば『ヌーソロジー』ってどんなものなのかがざっくりと分かるようになるはず。

「陽」や「陰」、「天」や「地」といった概念を基本とする中国の古代思想『陰陽論』や『易経』についてちゃんと説明するテキスト。さらに西洋哲学や精神分析学、ヌーソロジーの概念とも絡めてその哲学を深めていく。

ユング心理学が専門でありながら古今東西の文化や宗教全般にも詳しく、スクールカウンセラーとして数多くの実績を持つ偉人、河合隼雄さんの書籍を読み直してその思想を学ぶシリーズ。

超能力や魔術の研究や、物理学・量子力学を絡めた解明を目的に、少しずつ書いていった連載記事。

正式名称は『はじめての人でもホロスコープを自分で読めるようになるための記事』。西洋占星術で出した結果をある程度の所まで読めるようになることを目的とした記事。

『note』のテキストコンテンツとして執筆。社会不適合者が生き残るための考え方や知恵をテーマにしたテキスト。1~5でとりあえず一区切り。
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半田広宣さん提唱の宇宙論・具体的イデア論と言われている『ヌーソロジー』。その基本から実践的な入門までを、自分なりに一通り説明したページ。

その他に作ったものはこちら。

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書籍版Kindle版があり。
「4次元」とは何か?というのが主なテーマ。割と理系的な視点から「異世界」について探求していった本と言っても良いかもしれない。
『ヌーソロジー』の理解に必要な「4次元認識」の実践部分もあり。
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書籍版Kindle版があり。
宇宙論『ヌーソロジー』の入門用。半田広宣さん監修の元、ヌーソロジーの主要な知識を押さえれるコンパクトなハンドブック。
「変換人生活のためのヒント」というテーマの書き下ろしテキストもあり。
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書籍版Kindle版があり。
「リアルな魔法使い」とは何か?をテーマに、「目に見えないもの」との付き合い方や、その仕組みなどについて幅広く書いていった。オカルト的なことを実践していたり、関心のある人に読んでもらいたい本。
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Kindle版があり。
ユング、フロイト、ラカンなどの「精神分析」のジャンルを、ヌーソロジーの概念を使って説明することを試みた「ヌーソロジー×精神分析」の本。精神分析の概念がゼロからでを分かるようにしつつ、ヌーソロジーの世界観の理解も深めることができる。
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