科学の立ち位置とは?

 さて、ここで、一つ断っておきますが、オコツトは決して科学が悪いと言っているわけではありません。
 あくまで、「科学を主体としてはいけない」という風に言っています。

 また、科学は『スマル』をもたらすものであるとも言っていました。
 ここで『スマル』という用語が出てきますが、これは、オコツトが「虚無」のある場所として呼んでいるものです。
 しかし、そもそも、この『スマル』に対しても、「人間の意識進化の反映として出現してくるもの」ということや、「新しい精神を作り出すためには必要な影の部分」ということを言っています。
 それから、「我々が意識進化をするのにも、科学がここまで発達する必要がある」とも言っています。

 コンピューターの作る空間である、デジタル空間は『スマル』だともハッキリと言っています。しかし、むしろ、人間とっては、コンピューター空間ほどに便利なものこそが『スマル』であることに、この世界において重要なポイントがあるような気がします。
 コンピューターの弊害というのは、我々にとっても薄々分かるものでもあると思いますが、問題はその使い方であると思います。