「光速度突破」とミクロ知覚

 「意識の反転」を行うにおいて重要なのは、『ミクロ知覚』というものが必要だということである。
 それは、「目に見えるもの」や「大きさのあるもの」を認識するような作業とは異なり、何か「微細なもの」を認識するような行為が必要となってくる。

 この「ミクロ知覚」の話は、現代物理学の話と絡めると、「光速度」という概念とも繋がってくるようになる。
 アインシュタインの「特殊相対性理論」において言われていることとして、「物質が光速度に近づけば近づくほど、その物質の大きさは進行方向に縮む」というのがある。これは、「ローレンツ」という人が発見した原理でもあるため、『ローレンツ収縮』と言われている。
 つまり、ここで「光速度」ピッタリの物質をイメージすることができれば、それは、限りなくゼロに近い「ミクロの長さを持つ」ものと同義ということになる。
 加えて、物質がそのまま「光速度」を超えることになったら、今度は「長さが『虚数』となっている物質」が出来上がるということになる。
(現代物理学においては、実際に光速度を超える物質は存在しないと言われているが、ここでは、イメージにおいてそれは可能なものとする。)

 以上のようにして出来上がるイメージが、「止観」によって見い出すことができる世界とも通じているというわけである。

 この「ミクロ知覚」は、「止観」のような瞑想方法でも基本となる上に、「魔術や魔法」全般であったり、「目に見えないもの」を扱う分野において基本となる行為でもあるため、そうしたものと関わっていく場合は、なるべく身につけるようにした方が良い能力である。
 


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