物理学にある「陰と陽」

 これまで、「精神と物質」や「自己と他者」や「男性原理と女性原理」といった対の概念について書いていきました。
 そんでもって、物理学の中にも、こうした「陰と陽」のような二元的な存在があります。

 今の科学だと、物質を構成するものは「原子」とされていますが、さらに原子を構成するものは「素粒子」とされていて、それが本当の「物質を構成する最小単位」になっています。
 そして、この素粒子には「波としての性質」と「粒としての性質があると言われています。
 それは「波動性」と「粒子性」とも言われていて、具体的な話だと「光」や「電子」といったものもこの二つの性質を持つことが実験や証明によって確認されています。
 ここで出てくる「波」と「粒」というキーワードも、二元的な存在と言っても良いでしょう。

 この二つもまた、これまで述べた様々な対の概念と関係しているものです。
 スピリチュアルでよく言われていることとの絡みだと、「波―精神」と「粒―物質」が関係しています。

 それから、数学の世界では「実数」と「虚数」があります。
 実はこれも、ヌーソロジーでは重要な二元要素となります。

 これはすぐにはピンと来ないかもしれませんが、ヌーソロジー的には「実数―他者」と「虚数―自己」が関係しています。
 数学や物理学で有名な「オイラーの公式」にはこの二つがあります。そして、量子力学ではそれが波動関数に組み込まれていて、素粒子の動きの基礎となっている所が肝になっています。

 それからもう一つ、人が空間を把握する上で基礎的な二元となるのが「前」と「後ろ」の二つです。

 物理学は「目の前で起きている現象を解明する」ことがスタートにあり、その中には「空間を把握する」という一面があります。
 我々が空間を把握するために「前と後ろ」の関係について考えるのも、一種の物理学と言っても良いでしょう。

 ヌーソロジーではこれがめちゃくちゃ大事で、実は「前―自己」と「後ろ―他者」 が関係しています。
 ヌーソロジーをやっていくと、一般的な物理学で言われていることについて言及していったりしますが、それと同時に「前と後ろ」についても捉え直していくことになります。
 

 以上。「精神と物質」「自己と他者」「男性原理と女性原理」 といった対のものや、
「波と粒」「実数と虚数」「前と後ろ」といった物理学の中にあるような二元要素について書いていきました。

 ヌーソロジーはそうした概念を扱うものと言って良いでしょう。