「迷化」について

 それから、『迷化』という用語があります。

 これは、古来から、特に宗教の世界において、幾度も起きていた現象になり、「人間の意識が、とある『反性質』側にあたる言葉に対し、その構造を正しく捉えていないまま触れていると、『反定質』側へと転倒してしまう」というように説明されています。
 つまり、割と、スピリチュアルの世界などでよく出てくるような、人間に進化をもたらすような「言葉」は、その言葉の本質が掴めない状態で振れていると、進化と逆方向へ行ってしまうということになります。
 簡単に言うと、ポジティブ側の言葉を、その本質を分からずに使い続けると、ネガティブ側の意識を引き起こすということです。

 これは、人間が「神」という言葉を使うときなんかに、しょっちゅう発生する出来事になります。「神」という言葉は、これ以上とないぐらい、人間が進化すること目指すための概念を、より簡潔に表した言葉になりますが、単純な話、その本質を、全然分かってもいないのに、分かったつもりで使っていると、完全に逆方向の力が発生してしまいます。
 これは、「神」だけではなく。「愛」「夢」「光輝く未来」「本当の自分」「世界平和」など、様々なポジティブ側のキャッチコピーというものも、こうした現象の発生の危険性が潜んでいます。

 『迷化』は、これからヌーソロジーを学ぶにおいても発生しやすい働きでもあります。ヌーソロジー用語である、『オリオン』や『シリウス』や『定質』、それから、それぞれの『次元観察子』や『人間の外面』などについて親しむ際も、その本質が分からないまま、「分かった」の状態に落とし込むと、危ない状態となります。
 常に、なるべく「これで良いのか?」という見方で見る姿勢が求められます。常に思索していくスタンスであれば、この危険性は、それなりに免れます。「神」を探求するスタンスも、こうしたスタンスであるならば、それなりに有効になります。
 また、これは高次元の概念程、そうしたリスクが大きいということも、押さえておくべきことになります。『オリオン』よりも『シリウス』の方がいくらかやり易く、『次元観察子ψ7』よりも、『次元観察子ψ3』などの方がやりやすいです。それから、『人間の外面』は『次元観察子ψ3』あたりの難易度であるので、割りと積極的に取り組んでも良い所にあたります。

 この『迷化』とは、「神」やスピリチュアルの世界で語れられているような言葉に囚われないための、知性的な視点でいるために押さえておくべきな、基本的な概念だと思われます。