2013年頃からのコウセンさんがよく使うようになった言葉に、「持続」という言葉があります。
これは、哲学者のベルクソンが追いかけた『純粋持続』という概念で出てくる「持続」のことを言っています。
ベルクソンは、かの有名なアインシュタインと同時期に活躍した哲学者で、アインシュタインの「相対性理論」の発表と同時に、それに反対する内容の論文を出したりした人です。
アインシュタインは、「4次元時空」の考え方をもたらした人でもあるので、「時間」に対する考え方が、物理学の作る考え方と、面白い程に正反対の考えを持っている人です。
まず、簡単に説明すると、『純粋持続』とはある種の「時間」のことを言いますが、普通の「時間」とは違った、「内在的な時間」にカテゴライズされるものにあたります。
これも、『奥行き』という用語と同様に、『ノウス』『反性質』『等化』側の用語にあたります。逆に、『ノス』『反定質』『中和』側の用語にあたるの普通の「時間」です。
コウセンさんの説明を引用して、もう少し詳しく説明すると…
まず、人間が「物がある」と認識するには、「物が一秒前にもあった」「物が十秒前にもあった」「物が一分前にもあった」・・・というように、物が「あり続ける」必要があります。この記憶による「持続」というのを持っています。それを、自動的に無意識的に想起するから、「物がある」と感じます。
つまり、物質は、過去に対する「記憶」があるから、「ある」と感じます。
この「記憶」は、実は物理学で言われているような「時間」にはなく、『純粋持続』という、内在的な時間の中にあり、それらは「今」の瞬間にもそのまま存在していると、ベルクソンは言います。
そして、「自分の中に、ずっと続いているもの」を感じると、自分の本性の「持続」というのが、そこにあるということになります。遡っていくと、胎児の時まで遡った時の「持続」というのがあり、これが、宇宙の実体だと、ベルクソンは考えたそうです。
他にも、ベルクソンは自身の著書にて、『純粋持続』や「時間」に関する様々な説明をしています。
ヌーソロジーでは、「『奥行き』に「持続」を見出すことができる。」などということが言われていますが、つまりこれは、『奥行き』から、通常でない時間を発見したり、自分の本性の「持続」というのを発見できるということです。