さて、『次元観察子ψ1』と『次元観察子ψ2』の『等化』による「『次元観察子ψ3』の発見」というのを、「カバラ」の「生命の樹(セフィロト)」に当てはめてみます。
「カバラ」の「セフィラー」と、「ヌーソロジー」の『観察子』というものは、詳しく見ていくと、別物ということになりますが、対応関係と相関関係というのは持っていて、それぞれの『観察子』が分かることで、それぞれのセフィラーのイメージが見えてくるということはあります。
また、カバラのセフィラーに対して「惑星」を当てはめる考え方は、純粋な「ユダヤ・カバラ」とは異なる、「キリスタン・カバラ」に該当するので、ここでのヌーソロジーの考え方は、どちらかというとそちらに近いです。
ヌーソロジー的には、「惑星」との対応を考えると、「ψ1」は「マルクト」、「ψ2」は「イエソド」、「ψ3」は「ホド」というセフィラーに、それぞれ当てはめることができます。
「マルクト」は、主に物質世界の象徴とされているセフィラーです。そして、「イエソド」は、その中にある人間の「心」の象徴とも言えるセフィラーで、人間の意識と、そこからの無意識への参入ポイントや、霊的な世界に関することもいくらか司っています。
惑星対応としては、「マルクト」は「地球」、「イエソド」は「月」が、近代魔術のカバラにおいて、一般的に割り当てられています。
カバラでは、まず、「マルクト」と「イエソド」の二つの間に、人間が今いる世界があると言われています。これは単純に、「物質世界」の中に「心」があるということになります。
そして、「心」は、「イエソド」によって、無意識へと参入することも出来ます。
近代魔術のカバラでは、そこから、一番上にあるセフィラーである「ケテル」に、最終的に至るために、「上昇」というのを行っていきます。
「イエソド」から無意識参入するにおいて、まず始めに出てくるのが、「ホド」というセフィラーにあたります。
「ホド」は、惑星では「水星」が当てられていて、「知性」を司っていると言われています。セフィラーの「イエソド」から「ホド」に向かう時の方向性は、「心」が「内省」に向かっている時の方向性にあたります。これは、「イエソド」から上昇していく際の、一番初めの通り道になります。
「ホド」の知性は、特に「ヘルメス的知性」や、学問などが関係していると言われています。それは、恐らく、哲学や数学といった、世間的でないものを探求すること全般を司っています。それから、神秘参入における、理知的で理論的な要素というのも司っています。
同様に、『次元観察子ψ3』の理解も、この辺りの知性がカギになっていると言うことができます。
「ホド」を扱っていくためには、まず、「知能」を高めつつ、それを神秘参入の道に向けることが重要となります。