次に、『客体』の特徴について、おさらいしておきます。
それは、『人間の内面』側にあります。『人間の内面』は、「人間の持つ3次元空間のイメージ」を作っているものとされています。『客体』は、いわば、それを作っている、中心的存在にあたるものです。
また、人間の持つ、「見られている意識」にも該当します。『変換人型ゲシュタルト』では、人間は、そもそも、「見られている意識」から、あらゆる世界像や、物質が作られています。ψ3〜ψ4においては、そこから、「3次元空間のイメージ」が作られるとし、さらにその「3次元空間のイメージが絶対である」という価値観から、「3次元空間そのもの」まで作られてると言われてます。
それから、「見られている意識」は、「人間の自我」も作ります。人間は、「他者がこういうのを求めているから」という意識、「他者から見られてるから」という意識から、自分の性格、心、自我を作るという性質を持ちます。これが、心理学者ラカンの言う、「想像的自我」というものにあたるわけです。
「見られている意識」というのは、人間にとって、このような事象を引き起こします。『客体』は、その中心にあるようなものにあたり、『人間の内面』は、「見られている意識」が先手となって、動くものになります。
そして、ヌーソロジーにおいては、『ψ3』を知覚することによって、真の『主体』を持っている『人間の外面』側の意識から、そうした『客体』的な意識を見ることができます。このように、自分が今まで身につけた価値観や、常識などを、新たな視点から見直すことができるのです。
また、ヌーソロジーでは、「幅」というものが、『奥行き』と同様に、特別な意味を持つものとして扱われますが、ここで言う「幅」とは、『人間の内面』にあるものであり、「3次元空間のイメージが作る幅」といった意味合いのものになります。
ヌーソロジーにおいては、この『幅』が、『奥行き』に対するものとして、本来は『人間の内面』側にあり、『客体』を構成するものとして扱われます。