「4次元空間」と止観

 さて、次に「止観」という瞑想方法と、『4次元空間』の関係について述べることにする。
 『4次元空間』というと、いきなり出てくると突拍子もないものであるが・・・要するに、「この世界」が「3次元空間」であることに対し、『4次元空間』とは「この世界ではないもの」である。
 仏教にある「止観」は、「この世界」を土台にしながらも、「この世界ではないもの」にアクセスするものでもあるため、「4次元」との関わりが強いものなのである。

 「4次元」と「止観」がどのように関わっているかについて、特に「4次元とは何か?」については、詳しくは書籍『4次元思想とフラットランド』にて説明しているので、そちらを参照してもらえるとありがたい。


 ここでは、「4次元とは何か?」ということについてと、「止観」との関わりについて、簡単に説明することにする。

 まず、「4次元」とは、一般的には『4次元時空』がそれに該当するという風にも言われている。
 これは、「3次元空間の軸+時間の軸」で構成されるものであり、『ミンコフスキー時空』とも呼ばれる。かの有名な「アルベルト・アインシュタイン」が「4次元」と定義したものがこちらであるため、物理学で「4次元」と言うと、この『4次元時空』のことを指すのが一般的だということになっている。
 一方で、『4次元空間』とは何なのか? これは「4次元」のもう一つの在り方になるものであり、「特殊相対性理論」を踏まえてその原理を説明すると、話が長くなるものだが・・・。
 端的に言うと、『4次元時空』の「時間を反転させたもの」が『4次元空間』に該当する。
 ここで、「時間の反転」という、未知なる概念が出てくるが、「時間の反転」とは、通常時に流れている時間を「止める」ということにも近い。要はこの概念が、仏教における「止観」の「止」とも通じているというわけである。

 「止観」における「止」を「4次元」と絡めて解釈すると、「時間を止める(反転させる)」のが「止」に該当し、それは意識が『4次元空間』へ向かうことにも繋がっている。加えて、そこから「動いている時間を観る」のが「観」に該当し、それは『4次元時空』を観ることにも繋がっている・・・ということになる。

 「止観」は、元々は仏教由来の意味を持っているものだが、それを「4次元」というフレームで捉えると、以上のように解釈することができるということである。
 


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