不定期連載『サイキックの研究と分析』シリーズ。 記事一覧はこちら。
◆◇実際にある超能力◆◇
超能力には、ファンタジーやフィクションとして扱われる方向性もありますが、
ガチでリアルに存在するという方向性もあります。
そこで、実際にある超能力とは何なのでしょうか?
再度、Wikipediaからの参照になりますが、
1900年代前半あたりに「超心理学」というのが出てきて、
それが「リアルな超能力」に該当するようです。
他にも、古代から追及されてる様々な神秘思想や、神秘な修行というのがあります。
仏教の神通力とか、インドの聖人の能力とかその辺の話です。
中国などの東洋にいる「仙人」みたいな人も、そういうのを専門にしています。
19世紀のアメリカで出てきたものとして有名なのは、
「神智学協会」というものです。中心人物である「ヘレナ・P・ブラヴァツキー」も有名です。
◆神智学協会 – Wikipedia
この協会は、既存のキリスト教協会や、
当時のアメリカ・ヨーロッパにあった近代理性を至上とする風潮に対抗して、
仏教やヒンドゥー教の教えを取り入れた、新しい「心霊主義」というのを立ち上げました。
これは、現代のスピリチュアルの起源にも近い「神秘思想」であり、
その流れは「西洋魔術」のジャンルにも大きな影響を与えています。
古今東西に存在する不思議な力を扱っている者・・・ということで、
西洋だと魔術や神秘思想だったり、東洋だと仏教や仙道だったりと、
色々なものがある中で、
それらが現代の科学や心理学とも融合することで、
「超心理学」のようなジャンルが出てきているわけです。
ポケモンの元ネタとなったもので言えば、
ユリ・ゲラーあたりはエンターテイナーの色が強いですが、
エドガー・ケイシーあたりは先に述べた「神智学」の影響を受けているため、神秘思想家の色が強いです。
(※ちなみに、フーディンの元ネタはどちらかというと「手品師」の方が近いので、超能力者かどうかは微妙だったりします)
「サイキック」に対するスタンスがそれぞれある中で、
エドガー・ケイシーに関しては、その理念は割と真面目な神秘思想に通じており、
催眠状態を利用した特殊な治療技法といったものまで開発までしていて、
「ケイシー療法」として日本に伝えられています。
(薬事法の問題で療法という言い方には制限がかけられていますが)
このような、神秘主義タイプの超能力者は、人間の意識の在り方や、人間の在り方とは何か?という哲学問答にまで通じているため、哲学・心理学・宗教学の視点からみても面白いものです。
サイキックと身体の覚醒
これらのリアルなサイキックは、
つきつめていくと、人間の意識と身体の変容や覚醒の話にもなります。
西洋の「神秘思想」に該当するものは、日本だと「仏教」が近いですが、
「仏教」もそうした「身体の覚醒」を目的とすることがあります。
特にその風潮が強いのが「密教」と呼ばれる流派です。
中でも日本だと空海が伝えた「真言密教」が主流になります。
空海は中国にあった仏教の中でも、特にインドの呪術の特色が強いものを日本に伝えました。
「真言密教」では、呪術的なマントラ(真言)を唱えて意識を揺さぶることを行ったり、
また、不思議な絵画である曼荼羅や、手で印を結ぶムドラーなど、様々な仏具や技法を使い、
「即身成仏」(仏に成ること)を目指します。
さて、現実世界で不思議な力を発揮する時は、物理的に何かを起こすと言うよりかは、
人間の意識において何かが起きた時の方が感応しやすいです。
物理的に何かを起こすとなると、それだけ何かしらのエネルギーが必要になるという話になりますが、
意識であれば、何か微細な力が伝わるだけで変化することがあります。
つまり、「リアルな超能力」とは、人間の意識に関与するものとなります。
現代の超能力が「超心理学」として研究されているのはそれが由縁というわけです。
ここでは、そうしたリアルなサイキックについて、研究や分析をしていくことにします。
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