不定期連載『サイキックの研究と分析』シリーズ。 記事一覧はこちら。
◆◇「量子脳理論」というもの◆◇
『サイキックと研究の分析』は、ただいま「量子力学編」であり、何かと難しい話の多いですが、
「量子力学編」は、あと3回を予定してます。
サイキックと非常に相性の良い量子論というと『量子脳理論』というものがあります。
Wikipediaから参照すると・・・
「脳のマクロスケールでの振舞い、または意識の問題に、系の持つ量子力学的な性質が深く関わっているとする考え方の総称。心または意識に関する量子力学的アプローチ」・・・とのことです。
「量子脳理論」という名前的に、
人間の脳が量子の性質を持ってるということであり、意識が脳によって生じるのと同様に、意識もまた量子の性質を持っている・・・ということでも大体合ってます。
「量子脳理論」というもの自体は昔から唱えてる人もいるらしいですが、
中でも今はロジャー・ペンローズという人が有名です。
自分がペンローズの存在を知ったのは以下の記事。
◆人間の意識は「脳内ブラックホール」を通じて異次元に存在している!? 大学教授「意識=波動であり、脳=粒子」
本当に人間の脳内にブラックホールがあるかどうかはさておき、
何だかよく分からない「門」のようなものがあることは自分も心当たりがあります。
先の記事では、
「量子は粒子的な性質と波動的な性質の両方を兼ね備えており、例えば人間の“観測”によってその姿を変える」とか「量子論における粒子と波動の二重性もまた脳と意識の関係を説明するものになる」とか「意識は脳内では2次元の存在であり同時に4次元空間(3次元+時間ではない)にある」・・・だとか言われています。
どれもサイキックと親和性の高い内容です。
この記事は、オランダのダーク・マイヤーという教授による言説がメインですが、
その教授が影響を受けた人物に物理学者のロジャー・ペンローズと、
共同研究をしている麻酔科医のスチュワート・ハメロフが挙げられています。
ペンローズの言う「量子脳理論」とは何なのか?
ペンローズはハメロフと共同研究して、「量子脳理論」を追求している有名人物です。
ペンローズはかの有名な「スティーブ・ホーキング」と、
「ブラックホールの特異点定理」という分野で共同研究をしていたほど有名ですが、
量子脳理論に関してはホーキングは同意してるわけではなく、
共同研究後に離れて変な研究してるみたいなもので、ホーキングからは批判も受けています。
ペンローズが主張する「量子脳理論」の内容については、自分は以下の本を読みました。
ペンローズ自身の文章もあれば、日本人による解説も書いてある本です。
ペンローズの言説に対する批判も込みで色々と書いてありました。
ペンローズの「量子脳理論」について、詳しく書いていくと難しい説明になってしまいますが・・・
まず、「客観的収縮論」というものをペンローズは提唱しています。
これは簡略名称として「OR」とも呼ばれています。
先の著書から引用すると以下です。
「OR」は量子重力理論と関係している。
また、「OR」は、量子力学と古典力学の間の境界で起こる基本的なプロセスを記述する。
「OR」のスキームの下では、量子力学における波動関数の収縮は次のようにして起きる。
すなわち、量子力学の重ね合わせの状態は、
ある「客観的な」基準(量子重力理論に関係したあるしきい値)に到達することによって、自ら収縮を起こす。
脳のように、ある基準を満たす形で組織されたシステムでは、「OR」の際に「意識」が生ずると考えられる。
これは・・・真面目に説明すると何だか凄く難しい(自分も完全には理解していない)んですが・・・
意識が絡んだ何かしらの現象で、波動関数の収縮が起こるということ。それから、ペンローズ独自の理論では、それは重力とも関係しているということ
・・・辺りが要点のようです。
「『観測』による波動関数の収縮」自体はニールス・ボーアの時から既に言われていて、
これは「R」と呼ばれています。
「客観的収縮論」は、それに追加があるから「OR 」と呼ばれてるわけです。
加えて、ペンローズはそうした「波動関数の収縮現象」が
脳の細胞の中にある微小官の中で起きると主張しています。
この微小管は「マイクロチューブル」と呼ばれています。
要は脳細胞の器官のどこかなわけです。
人間の意識は、人間の脳細胞から生じると言えるわけですが、
その脳細胞の中で、量子論で言われてるような現象が起きる・・・と主張されています。
ペンローズはこのマイクロチューブルから、
どういう物理現象が起きて「波動関数の収縮」が起きるのか、凄くそれっぽい仮説を立てて説明しています。
これは色々と夢の広がる発想です。
量子的な現象が起きてる所を「ブラックホール」と呼んでしまえば、
「人間の意識は「脳内ブラックホール」を通じて異次元に存在している!?」と言えてしまうわけです。
しかしながら、ペンローズは物理学者の中では異端な方なので、それなりに批判もされている人です。
特に、物理学で意識の話をすると「?」という反応から、中には「ふざけるな!」という反応が返ることもあるのが普通のようです。
「量子脳理論」の話は、「ホーキングと共著を出したペンローズという有名物理学者が確信して言っていた」という言い方は事実なものの、
実証されて正しいというわけではないので、その辺は注意が必要です。
ボーアの「コペンハーゲン解釈」と同じく「解釈」の話なので、
どちらかというと物理学よりもSFの域の方が近いです。
・・・とはいえ、理屈としては大変興味深く、
それで説明できる現象もありそうなので、
『サイキックの研究と分析』ではペンローズ氏の言説を支持して進めることにします。
サイキックを司る脳器官といったら松果体
脳の持ってる未知なるパワーというと、
「松果体(しょうかたい)」という器官が「第3の目」と繋がっており、
超能力的なパワーを持ってるという説があります。
ただ、これは主にスピリチュアルな人が言ってることなので、
科学的な根拠があるわけではないですが・・・
とはいえ、自分の感覚としては、「右脳」と「海馬」と「松果体」の辺りには、
サイキックに通じる能力みたいなものがある気がします。
「右脳」は「芸術家の脳」と言われており、イメージ力・空間把握・並列処理などを司っています。
「海馬」は「記憶」を司っていますが、人間の持つ記憶能力もまた、意外と謎が多い能力であり、
心や時間感覚とも結びついているため、サイキックとも関係してそうな箇所になります。
海馬については、以下の本のまとめメモをこのブログで書いたことがあります。
右脳や海馬を活性化させるには、
芸術などの刺激的なものを味わうこと、予想外のものによく触れること、旅をすること、創造的な物事に挑戦すること・・・などが挙げられます。
子供心を持ったまま世界を見るのも、サイキックに目覚める秘訣だと言っても良いです。
何にせよ、何かしらの手段で「能力」が定着すれば、リアル魔術回路の出来上がりになります。
ペンローズが言うような「量子脳」というものも、その辺りから開けてくるかもしれない?
■次へ
今日、子供の頃に読んだ『長くつ下のピッピ』の実写化を観て、少し子供心になりました。
『あるヨギの自叙伝』最終章に、イエスと聖杯がヨガナンダの居間に現れる場面があり、次のページには〔 ジャイナ教の偉大な師たちは、ティルタンカラス (渡し場を作る人)と呼ばれている。その理由は、彼らが迷える人々に、サムサラ (カルマによる輪廻転生) の荒海を渡る道を教えてくれるからである。・・・〕とあります。
エンタメの時間を少し減らし『思想の自由とジャイナ教』中村元選集 第10巻を読んでみます。
日月神示 黄金の巻に、もの見るのは額(ひたい)で見なされ。ピンと来るぞ。額の判断 間違いなし。額の目に見の誤りなし。と、あります。
ティア・ベル・アメト (TIA BEL AMET) のマントラム と「第3の目」(third eye) を活用し、額の判断力をつけたいです。
また、「視点変換3Dルーム」の、 (一人称視点)「FPS」と(三人称視点)「TPS」の てるてる坊主を動かして、自己視点と他者視点を見分けようと思います。