ヌーソロジーの公式サイトから、書籍『2013:人類が神を見る日』のダウンロード版(¥1,500)が出ました。
PDF形式の電子書籍です。
タブレット端末を持ってる方なら、「Sidebooks」などのアプリを使えば読みやすいのでオススメです。
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『2013:人類が神を見る日』は、1997年に出たヌーソロジー初の書籍で、それから2008年に『2013:人類が神を見る日 アドバンスト・エディション 』として内容が追加されて再販されたものです。
自分は2009年頃にヌーソロジーを知ってこれを読みました。始めて読んだ『2013:シリウス革命』じゃピンと来なかった所もあったヌーソロジーですが、
これでもっと食い付くようになりました。
章ごとの全体の内容をまとめると、それぞれ以下のような感じです。
第1章 ハーベスト・ビーコン
半田広宣さんが初めてオコツトに会った時のエピソードが書かれている記録。
第2章 冥王星シンドローム
半田さんがオコツトに出会った後に語る、チャネリングムーブメントに対する思いや、グノーシスの神秘思想についてなど。
第3章 タカヒマラ・テンプレート
もう少し詳しいオコツトとの交信話。全体の宇宙像についてとこれからこの宇宙で起きることの話。
第4章 シリウスファイルの謎
オコツトとの対談を記録していった話。ヌーソロジーで出てくる多彩な用語について。
第5章 空間、この不可視なるもの
半田さんが当時やってた活動の話。兄が販売してるタキオン製品についてと、それをめぐる思想について。
第6章 思考としての愛
「精神世界」のジャンルで語られる「愛」について半田さんが考えてることと、これからの世界の在り方についてなどをオコツトと討論した話。
第7章 人間型ゲシュタルト
ヌーソロジー本論の一つ。「人間型ゲシュタルト」という、ヌーソロジー的に脱する必要のある、人間の思考様式について。
第8章 5次元アセンション
ヌーソロジー本論の一つ。「次元観察子」や「5次元」という概念を具体的に理解することによって、「人間型ゲシュタルト」を脱していく。それらの概念の説明。
第9章 シュレディンガー・ルーレット
ヌーソロジーで語られることと量子力学で語られてることとの絡みについて。
第10章 ヌース理論誕生
ヌーソロジーに興味を持った佐藤真平という人物との対話録。
第11章 神聖歴ツォルキン
マヤ文明や神秘思想の研究家である高橋徹という人物との対話録。
第12章 ソールスベリー平原の彼方に
半田さんは以前から念願だった物理学者「デヴィッド・ボーム」との面会が実現し、5人の同行者と共にイギリスに渡った。予定されてた面会はボーム氏の突然の心臓発作の事情により断念となってしまったが、そこからストーンヘンジに向かうことで思わぬ出来事が・・・
第2部 トランスフォーマー型ゲシュタルト――ベーシック・プログラム
「Advanced Editon」版で2008年に加筆された部分。「次元観察子」という概念を理解し、「変換人型ゲシュタルト」を身につけるための話。ヌーソロジー本論における重要箇所。
そこで、『2013:人類が神を見る日』を改めて読んでみての感想というか、良いと思う所を書いていきます。
OCOTと出会った時のエピソードが書いてある
ヌーソロジーって何?と率直に聞かれた時、率直に答えるのに困ることがよくある。その時々、哲学大系とか思想体系とか、宇宙論とか理系っぽいスピリチュアルとか何となく答えるけど、チャネリング情報から出来上がったものって所は大きい。ヌーソロジーの元は『冥王星のオコツト(OCOT)』と呼ばれる存在とのチャネリングであり、よく分からない存在がもたらした「霊性進化論」というやつに近く、新種の「神秘思想」って側面が強い。
チャネリングによってもたらされた「チャネリング情報」って言っても色々ある。有名どころだと「バシャール」あたりだけど、和製のものだと「日月神示」とかがある。ネットにあるものだと「宇宙全史」っていうのとかもあって、これも謎が多いけどチャネリングっぽい所がある。けど、ネットにある自称チャネラーとかまで探していくとキリがないぐらいある。雑多なものまでカウントしていくと、もしかしてポケモンの種類とかよりも多かったりする?(現在809匹ほどいるらしい)
その中でも特異な性格を持つのが『冥王星のオコツト』というやつになる。交信記録である「シリウス・ファイル」とかでもその特異性が表れている。自分が書いた『Raimuのヌーソロジー入門』でも冒頭の内容を書いた。自分がヌーソロジーが好きなのはオコツトの理系っぽさが好きだからでもある。偉そうにするのが好きなわけでもなく、終末の時代が来ていることで不安を煽るわけでもなく、愛と正義を説くのが好きなわけでもなく、あくまで淡々とした情報提供者というイメージがある。
半田さんも半田さんで、そういうのに対して割と懐疑的なスタンスで接していく様子が面白い。
書籍『人類が神を見る日』では、そんなオコツトがやってきて半田さんと対面した時のエピソードが赤裸々に書かれている。「チャネリングした」と言っただけじゃ大したことない情報でも、臨場感あるストーリーを聞くとリアリティがあり、とても面白い内容となっている。
壮大なSF感?ある情報
オコツトという存在がもたらす情報は、独自用語が多くてワケが分からなくなってくるものだけど、なんとなく理系っぽい。SFっぽさもある。
「オリオン・シリウス勢力」VS「プレアデス・スマル勢力」のSFがかいま見える一方で、実の所はそんなに戦争とか戦闘っぽい話にはならない。
地球人の意識は『スマル』によって物質世界に幽閉されてしまったが、そこから『シリウス』の意識に移行する必要がある・・・とかそんな話がある。そこで、『スマル勢力』が悪で『シリウス勢力』が善なので、要はスマルを倒してシリウスが勝てば良い。・・・という風にはならずに、人類がシリウスに近づいていくために必要なのは、第一に「反転」だと言われている。「反転」・・・とはなんのこっちゃという感じだけど、絶対的な「正義」という存在が無いこの世の中で、自分も変なものばっかり好きだったので、「反転」というキーワードは確かになんだか正解を持っているような気がした。
オコツトは何故、わざわざこうしたメッセージを発信しにやってきたのか?
オコツトが言うには、現代は『最終構成』なるものが始まってる時代らしい。それは、資本主義の発展やテクノロジーの発展の限界時期とも一致していたりする。この時代に「次の太陽系の創造」、もとい、「次なる宇宙の創造」なることが行われるらしい。この時、人類は『シリウス』の意識に目覚めていないと、『スマル』という虚無の意識に落ちてしまう・・・という。
そして、「次なる宇宙の創造」とは、実はこれは古代エジプトでピラミッドを作った古代人が共有していたビジョンでもあったという。
・・・とまぁ、ぶっ飛んだ情報の中でさらに古代文明の話が出てくる。ピラミッドが作られた謎までここにあるらしい。そもそもピラミッドが作られた時代とは何だったのか? 実は普通に人間が住んでいたような時代ではなく、別種の宇宙人というか古代人みたい者が住んでいたような時代だったらしい。
あと、古代には「アトランティス」とか「ムー」に該当する文明もあったらしい。「ムー」は日本だと某オカルト情報誌の名前に使われてることで有名。「アトランティス」は、古代ギリシアの哲学者プラトンが著書の中で書いていた伝説上の広大な島であり、帝国だったとされている。どちらも今は滅んでいて、学術的に存在が確認されているというよりかは、空想上や伝説上の産物に近い。
それらアトランティスやムーがあった時代にも「次の宇宙の創造」というのが行われ、その結果として今現在の我々が見ている世界が繋がっている・・・らしい。アトランティスやムーがあった時代にいた者たちは、今の時代では「高次元」とかどこか我々の見えない所に潜んで、影ながら見守っているという。
そういうのが分かるような情報もヌーソロジーには多く含まれているので、その手のオカルト好きにもオススメできるわけである。
マヤ研究家、高橋徹氏との対談
半田さんは1989年にオコツト会って以来(声が聞こえなくなる1995年頃まで)、ぼちぼち記録と解読を続けていくことになる。
それらがすんごい情報だったもので、マヤ研究家であり神秘思想にも詳しい「高橋徹」という人と対談することになる。
高橋さんはこれまたマニアックなことを色々と知っている人で、カバラの話になったり、金星の公転周期を研究すると黄金比の数字が出てきたり、水星を研究すると円周率の数字が出てくる…という話になったりする。
高橋さんは金星の公転周期のことをどうやって発見したのか? それはマヤ文明にあった歴から発見したらしい。ということで、マヤ文明の話になる。
半田さんがオコツトから聞いた、古代人とピラミッドについての情報はとてつもなかったけど、高橋氏が研究しているマヤ文明というのも凄いらしい。
高橋さんは、マヤ文明には現代人があらゆる想像をしても想像がつかない、超越した存在が住んでいたと言う。
そんなマヤの人達が作った「マヤ歴」というものも凄く、2012年12月23日でとある周期が途切れるようになっているらしい。これはアメリカで「2012年人類滅亡説」で盛り上がったネタの元である。2012年12月23日というと、ほぼ2013年でもある。
そして、半田さんが受信した冥王星のオコツトからの情報でも、2013年は人間の意識の方向性が大きく変わる転機ということが言われており、先のマヤ歴の話と一致する。
半田さんが「2013年」という年を押すようになったのはここに理由があるらしい。
シリウスAとシリウスB、どちらを選ぶ?
本書の中でも人気の高いエピソード
冥王星のオコツトからもたらされた知識は、現代物理学の内容とも絡んでいる。そうした中で半田さんは、『ホログラフィック宇宙論』で有名な理論物理学者の「デヴィット・ボーム」という人物との面会を希望し、その企画が実現した。以前より念願だったその人物に会うべく、親友のマロさんや3人の姪逹を含む5人の知人達と共にイギリスに渡る。
しかし、面会当日になり、ボームの突然の心臓発作による緊急入院ということが起きてしまい、急遽会えなくなってしまった。
急な状況にがく然とする半田さんだが、イギリスというと有名な古代遺産「ストーンヘンジ」がある場所。ストーンヘンジは古代人が作ったとされる謎の建造物であり、世界遺産にも登録されているもの。オカルト好きの界隈でもパワースポットだったりミステリアスな場所として有名。考古学者による解明が進んでいるけれど、謎が多いものである。
半田さん逹一向は、元々ミステリアスなものが好きなメンバーが多いということもあり、目的を切り替えてそこに向かうことにした。
ストーンヘンジに向かう一向。そこでミステリーサークルの話や、神様の話、今後の世の中はどうなっていくのかなど、多岐に渡る話で盛り上がるようになる。
そんな中、3人の姪のうちの一人であるサチに対して、半田さんは「意識進化」について教えておこうと質問をする。
人間は死んだら二つの所に分かれるとしよう。一つはシリウスA組という所で、もう一つはシリウスB組という所とでも呼ぼう。この二つは俗にいう天国と地獄のようなところだけど、どちらも噂に聞くほどの待遇の差はないとしよう。
そこはいわば次の人生に出発する待合室みたいなもので、B組の方が少しは悪いやつが多いかもしれないけれど、どちらも和気あいあいと楽しくやっているとしよう。
次に、そこを出る時があって、それぞれの魂たちの運命は大きく二つに分けられてしまう。シリウスA組に行った魂逹は、それから神様の世界に入って、死や病や煩悩から解放され、永遠の幸福を手にすることができるとしよう。そして、逆にシリウスB組の魂たちは、また人間の世界に生まれてきて、死の恐怖に怯えながらいろんな苦しみの中に生きて、結局は80年かそこらで死んでしまう。・・・・さぁ、サチはA組とB組のどっちを選ぶ?
半田さんのこの質問に対し、サチが出した答えとは・・・?
もう一度言うけど、本書の中でも人気の高いエピソード。
ちなみに、この章で出てくる「マロさん」とは、以下のHPを作った小野満麿さんです。
素粒子の構造と意識の構造について
ここでオコツトの情報と絡めて、現代物理学の話や素粒子の話も出てくる。・・・ただ、この辺は難しいと評判で、しかも、意識構造×素粒子構造の最新の情報はこれよりかなりアップデートされている。なのでこれについては飛ばす。
ヌーソロジー本論について
ヌーソロジーの本論であり、実践的な箇所となるのは「変換人型ゲシュタルトというものをどうやって習得するか?」になる。
341ページからの『5次元アセンション』の章と、あと、「アドバンスト・エディション」から新たに追加された『トランスフォーマー型ゲシュタルト・ベーシックプログラム』という章がそれについて書かれている。
このうちの341ページからの『5次元アセンション』で書かれている方は、半田さん自身の理解がまだまだ甘かった時期に書いたらしい。なので、ここの部分の情報で理解に至るのは難しいかもしれない。
なので、本当に読み込むべきは、十分に理解された後に加筆された『トランスフォーマー型ゲシュタルト・ベーシックプログラム』の所になる。これもまた難しいかもしれないけど、『変換人型ゲシュタルト』を理解するための肝となる『次元観察子』というものの核は掴んである。自分もこの部の読み込みによって、何とかヌーソロジー理解の糸口を掴んで、『Raimuのヌーソロジー入門』などを書くに至った。
あらためて読んでみての感想
今回軽く紹介したエピソード他にも、「半田さんと日蓮仏教との腐れ縁の話」「科学の在り方について」「現代のオカルティズムはそれぞれ個人の解釈によってバラバラだという問題点」「タキオンエネルギーをめぐる話」と、色々な内容が書いてありますが、キリがないのでこの辺にしておきます。
色々と難しい箇所は多いかもしれませんが、読み物として楽しめる箇所もあると思います。現代人の閉塞感を作っているものに触れている所も多々あります。
特に難しい内容になってる所もありますけど、その辺はヌーソロジーの特徴ということで、分かりそうな時に読み直してみるのも良いと思います。
あらためて読んでみると、やはりその内容は「霊性進化論」のジャンルに当てはまっていると思います。「霊性進化論」はヘレナ・P・ブラヴァツキー氏に始まる「ニューエイジ」のジャンルにも含まれていて、その系統の中で色々な「現代オカルト」の潮流が出てきています。
そうしたジャンルにおいて、特異的に素粒子の話とか理系的な要素が本格的に出てくるのが『ヌーソロジー』ってことになると思います。
がっつり「霊性進化論」系な話が好きな人には好まれるけど、そこまででもない人にとってはそんなにハマらないかもしれません。
ヌーソロジーは世に出て長いけど、半田さん単体の著作は少ないです。この『人類が神を見る日』と『シリウス革命』がメインになりますが、『シリウス革命』は情報が多すぎる所もあるので、こちらの方がしっかりとしたエピソードがまとまっていて良い気がします。
ただ、『シリウス革命』の方が情報が多いので、ヌーソロジーの全体像を掴むにはそちらの本も必要になります。・・・とはいったものの『シリウス革命』は610ページ近くある大書なので、すべて読もうとするのも大変・・・ということで、必要そうな情報を抽出するべく自分が書いたのが『ヌーソロジー基本概要+(プラス)』とか『Raimuのヌーソロジー入門』になります。
これらのテキストは『2013:人類が神を見る日』で臨場感を出しつつ、参考書のように読んで欲しいです。
あと、『人類が神を見る日』の「霊性進化論」的な話はぶっ飛んでる所もありますが、霊性進化論の話は、突き詰めていくと精神分析学で扱われる「心の問題」にも繋がってくるので、ヌーソロジーの概念を精神分析学に応用することに専念しよう、と自分が書いたのが『NOSとNOOSの精神分析』という本です。
これもかなり力を込めて書いたのでよろしくお願いします!
以上、自分がヌーソロジーにここまでハマったのはこれの影響が大きい、ということで『2013:人類が神を見る日』の紹介でした。