今回は西洋占星術的に重要な話です。
西洋占星術では現在の星の運行が大事であり、
何かが始まったタイミングでの星の位置に意味があると解釈します。
ここ最近、占い師の間で有名なのは、
土星と冥王星が近い位置にある期間が長く続いていることです。
2019年の4月頃からそれが顕著で、
2019年は土星と冥王星が近づいたりちょっと離れたりを繰り返す時期でした。
そして、2020年もその状態が続いていて、
さらに、3月に入ると今度は木星も近づいてきて合流してくるようになります。
これは結構すごいことなので話題になっています。
以下のように、3月の頭ぐらいから近づいてくるような配置になります。
そして、特に気になるのは東京オリンピック開催日。
この日は見事に3つが近い状態の時に行われます。
木星と土星と冥王星が近くなっている状態は2020年の間は当分は続いていて、
2021年の1月に入ってようやく離れていく形になります。
そこで今回、それが何を意味しているのか?についてを書いていきます。
土星の意味と木星の意味のおさらい
まずは、占星術的な木星の意味と土星の意味のおさらいです。
ざっくりした説明とキーワードは以下です。
《木星》
膨張、広がってく性質を持つ。 |
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《土星》
収縮、律していく性質を持つ。 |
自分が占星術を習った所で強調されたのは、
木星は膨張するもので、土星は収縮するものということでした。
木星は大きくて広がっていく感じで、他者に対しての影響力が強いので、自己の思想が他者を通じて広がっていくような力を持っています。
それが成功にも繋がるから「成功をもたらす星」と言われています。
土星は収縮するもので、木星の逆ということになります。
収縮というか、意識が狭まっていって自己の思想が広がらないから、ルールを通じて他者と繋がっていく感じになります。
したがって、他者が決めたルールに従っていくような力を持っています。
人間社会ではこれが結構大事で、それが父親のような役割を持っていたり、試練のように機能するから「試練をもたらす星」と言われています。
「内側の法」と「外側の法」
占星術的には、木星と土星は「そこそこ遠い星同士」ということになり、
宇宙論『ヌーソロジー』的には、木星と土星は「対化の関係を持つ」とはっきり言われています。
したがって、その性質は真逆のものを持っているわけです。
木星と土星の関係について。
自分が連想するのは「法」のあり方の違いです。
「法」とは何でしょうか?
「法律」という熟語にも使われるので、ルールとかの意味もあります。
仏教だと「法」という言葉は法則とか真理とかの意味で使われることがあります。
特に「真理」の意味合いが強く、
「釈迦が法を説く」といったら「釈迦が真理を説く」に言い換えることができる意味になります。
ここで言う「法」は自然にあるシステムのことを指していると言っても良いでしょう。
それを扱うのが「魔法」というものだと言うこともできます。
それから、ローマ教会の最高権威は「ローマ法王(あるいはローマ教皇)」と呼ばれたり、
チベット仏教の最高権威の人は「ダライ・ラマ法王」と呼ばれたりします。
その辺りで使われる「法」という言葉にも特別な意味が込められているようです。
そして、こうした「法」という言葉と、木星と土星の関係についてだと、
自分は「内側から来る法は木星の力で、外側から来る法は土星の力」という解釈が気に入ってます。
「内側から来る法」とは「自己から湧き上がってくるもの」です。
これが湧き上がる瞬間は何か真理を掴む感覚があり、
自然に動いたことが理にかなっているような状態になります。
それから、真理を探究する動機の元となっているものです。
「外側から来る法」の方は単純で「他者が押し付けてくるルール」なので、
法律だったり社会のルールだったりするものです。
だから、木星は自身の中から湧き出てくる「真理」を重要視し、
土星はこの世にある「法律」や「ルール」を重要視します。
木星の力である「内側から来る法」というのは気付くのが難しいもので、
「自分の意志でやってます。」と言って行動しているようでも、
実は誰かの影響か洗脳によって動いていたり、はたまた脅迫か強迫によってやっているかもしれません。
こうした「木星の力」を目覚めさせるには、
まずは「素の自己」を発見していく課程が必要になります。
プルート・インパクト(冥王星の衝撃)
そして、占星術で今起きている星の配置で、
木星と土星が近づいていくようになるわけです。
これは占星術用語で「コンジャンクション」といって、
「合致協力」みたいな力を持ちます。
それらに加えて、
さらに冥王星までが「合致協力」することになります。
そうなると何が起きるんでしょうか?
何が起きるんでしょうね・・・・・・
とりあえず言えるのは、
木星と土星は共通して「多くの他者との繋がり」を担っているということです。
木星は「内側の法」で他者と繋がり、土星は「外側の法」で他者と繋がるものなので、
双方の繋がりが強まることで、何か大きな集団が動くことが予想できます。
そして、さらにそれが冥王星と絡んでくることになります。
冥王星は「破壊と再生を司る星」と言われているものなので、
かなり大きな変革が予想できます。
100万人・1000万人単位か、それ以上の規模の集団で何かが起きるかもしれません。
しかも、星の配置は世界中に影響を与えるものなので、
日本だけでなく世界全体で何かが起きることになります。
冥王星のインパクトなので、一見すると大災難かもしれませんが、
それは「より本質的な自己を目覚めさせるのに必要なもの」
と言えるものになるでしょう。
そして、そこで何が起きるかを予想するのが占星術師ってやつなので、
占星術師の間で色んな説が出てくるだろうと思います。
政治に詳しい人は政治、経済に詳しい人は経済を予想したりするかもしれません。
・・・ただ、政治予想や経済予想となると、
そっちの分野に詳しくないといけないので難しいものになりますが・・・
例えば、東京オリンピックは中止になるのか?とか。
確かに中止になってもおかしくないぐらいの星の配置になっていますが、
実際にどうなるかは政治家が何を考えてるのか次第だとも言えます。
「星の意識」を読み取るのは占星術師の専門ですが、
「政治家の意識」を読み取るのは
どっちかというとまったく違った専門になるので、
これについてはなんとも言えません。
社会現象というのはあくまで二次的なものなので、
「木星」と「土星」と「冥王星」が持つ力や、
原理の部分を理解しておくと良いと思います。
なので、今回は原理についてを説明しました。
以上。2020年は占星術的に目が離せない世情になるだろうという話でした。