心理学者C.G.ユングの書いた本『自我と無意識』。
ユングの原書ということで、ユング心理学を学ぶにおいて確実であり、
この本は「アニマ」「アニムス」「ペルソナ」「自己」「集合無意識」・・・といった
主要概念を押さえることができます。文庫本サイズの本で丁度良いです。
ユングにしては分かりやすくコンパクトにまとまっている本ですが、
そこまで読みやすいかというとそうでもなく、やはり難しい概念の説明が多いです。
しかし、ユングは、人間の「闇」の部分のような、
語るべきことをしっかりと語っている人であり、
また、ユングの提唱した主要概念のしっかりした説明や、
ユングの考えが書いてあるため、かなり学べる所があります。
精神病の患者と何度も向き合う実践をした人の書いた本であるため、
(ユングの精神分析の現場は、少し前のヨーロッパであったが)その内容は現代人にも為になる所があります。
ユング本としては、河合隼雄さんの「ユング心理学入門」が有名であり、
こちらは、ユングの提唱した主要概念についてもかなり分かりやすく書かれています。
まずは、そこから入り、「次はユングの原書で学ぶ」という人に、
この「自我と無意識」はオススメできます。