【連載】サイキック研究

■サイキックの研究と分析(47) ~固執してしまうこと~

投稿日:2020年5月10日 更新日:

Photo_2

不定期連載『サイキックの研究と分析』シリーズ。 記事一覧はこちら。


◆◇固執してしまうこと◆◇

次から紹介する法則は、どちらかというとサイキックの欠点みたいな法則についてです。

まずは『固執してしまうこと』について。

「固執」の正しい意味は「意見を変えない」ということですが、
サイキックでは「物質の世界で具現化したものが固定される」ということがしばしば起きるので、
サイキックにおいて「固執してしまう」と言うと、
「固定されたものに執着する」みたいな意味になります。

具現化された天使像に固執してしまうとか、神様像に固執してしまうとか、仏像に固執してしまうとか

それから、『固執してしまうこと』は、
『具現化の法則』と合わせて発生するものであり、
『具現化の法則』の欠点みたいなものでもあります。
 

「具現化の法則」と「固執してしまうこと」

まず、「固執」が起きる前提として、
『具現化の法則』の法則によって「目に見えないもの」が具現化されます。

そこから、具現化された「目に見えるもの」が正しいと信じるようになり、
それに執着してしまうほどに信じて疑わなくなった場合、
「それではないもの」を間違っていると否定するにまで至ることがあります。

これは人間のエゴの問題でもあり、
人間は「自分にとって都合の良いものを信じる」という発想になりがちだから起きる問題でもあります。
自分にとって都合の良いもの「善」とする人ほど、
自分にとって都合の悪いもの「悪」とします。

そして、それが行き過ぎると、
本来の具現化元である「目に見えないもの」まで否定するようになり、
具現化された偶像の方が正しいという思想に「固執」してしまいます。

つまり、具現化された偶像に縛られて、
その元にある「目に見えないもの」が結局、分からないままになってしまうのが、
サイキックにおける『固執してしまうこと』です。

これは、言い換えると「形骸化の法則」とも言えます。

あらゆる文化や宗教は、
元は「目に見えないもの」からの啓示が発端にあったりします。
特に、紀元前から存在するものほど、
科学では解明されていないような、魔訶不思議なものが発端にあったりします。
人間が科学をベースに物事を考えるようになったのは、およそ17世紀に入ってからです。

宗教の発端あたりで出てきた「儀式」や「偶像」は、
始まった当初は意義のあるものとして人々に受け入れられたから、
今日まで伝統が続いてきたものです。

しかし、そうしたものは時代が進むことによって「形骸化」することがよくあり、
本来大事にするべきものが認識されないようになってしまうことがよくあります。

これもまた『固執してしまうこと』によって、目に見える儀式の内容や偶像の姿が重要視され、
その背景にあるサイキック的な原理原則が無視されることによって起きるわけです。
 

「固執してしまうこと」を防ぐためには

宗教の「形骸化」のような『固執してしまうこと』を防ぐためにはどうすれば良いでしょうか?

そうなってしまった場合、また『認知の法則』に立ち返って、
サイキック的な原初の感覚を呼び覚まさなければなりません。

しかしながら、人は「自分にとって都合の良いものを信じる」という方向に行きがちなため、
『固執してしまうこと』によって信じられているものもまた、
特定の人達にとって都合が良いから信じられていることもあります。

そこで、自分が『認知の法則』によって認知したものと、
『固執してしまうこと』によってみんなが信じているものが、
まったく違っていることもあるかもしれません。
その場合も、自分が信じるべき方を信じていかなければなりません。

それから、これは『確信の法則』の項でも書きましたが、
「自分の信じているものだけが正しい」という固定観念に依存し過ぎないようにしましょう。
自分の信じたいものを信じるのはそれはそれで良いとしても、
「思想の押し付け」や「思想の否定」まですると、人としてただの嫌なやつになるし、
さらには暴力的なことまでに発展するとそれは一線を越えているので、
そうしたことには注意しましょう。

「他人のやり方」や「表現の違い」には寛容でないと、
サイキックにおける異文化交流に問題が生じてしまいます。
そういう人はあまりサイキックには向いておらず、
結局、宗教で言われているような教義をただ信じたいだけの人になってしまいます。

 
 


-【連載】サイキック研究

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

■サイキックの研究と分析(55) ~実用サイキック一覧 総合的技術・特殊技術系~

不定期連載『サイキックの研究と分析』シリーズ。 記事一覧はこちら。 ◆◇実用サイキック一覧 総合的技術・特殊技術系◆◇ 『実用サイキックの一覧』シリーズはこれで最後にしましょう。 今回は『総合的技術・ …

■サイキックの研究と分析(34) ~魔術や魔法の4大区分「術」「信」「智」「体」~

不定期連載『サイキックの研究と分析』シリーズ。 記事一覧はこちら。 ◆◇魔術や魔法の4大区分「術」「信」「智」「体」◆◇

■サイキックの研究と分析(38) ~自分に合った生存戦略を選ぶ~

不定期連載『サイキックの研究と分析』シリーズ。 記事一覧はこちら。 ◆◇自分に合った生存戦略を選ぶ◆◇

■サイキックの研究と分析(12) ~「量子脳理論」というもの~

不定期連載『サイキックの研究と分析』シリーズ。 記事一覧はこちら。 ◆◇「量子脳理論」というもの◆◇

■サイキックの研究と分析(6) ~「不確定性原理」について説明する~

不定期連載『サイキックの研究と分析』シリーズ。 記事一覧はこちら。 ◆◇「不確定性原理」について説明する◆◇

プロフィール

Author:Raimu

魔術・オカルト全般好きな理系。
サイキックの研究とか、占星術とか、
神秘と科学の考察的な、自分の好きなものを置いていきます。

詳しくはこちら

2021年頃に書き始めたヌーソロジー学習用テキストの新作。
哲学、シャーマニズム、数学、神学、古代文明、意識進化、オカルト・・・など色んなジャンルが絡んでくる内容のもので、これを読めば『ヌーソロジー』ってどんなものなのかがざっくりと分かるようになるはず。

「陽」や「陰」、「天」や「地」といった概念を基本とする中国の古代思想『陰陽論』や『易経』についてちゃんと説明するテキスト。さらに西洋哲学や精神分析学、ヌーソロジーの概念とも絡めてその哲学を深めていく。

ユング心理学が専門でありながら古今東西の文化や宗教全般にも詳しく、スクールカウンセラーとして数多くの実績を持つ偉人、河合隼雄さんの書籍を読み直してその思想を学ぶシリーズ。

超能力や魔術の研究や、物理学・量子力学を絡めた解明を目的に、少しずつ書いていった連載記事。

正式名称は『はじめての人でもホロスコープを自分で読めるようになるための記事』。西洋占星術で出した結果をある程度の所まで読めるようになることを目的とした記事。

『note』のテキストコンテンツとして執筆。社会不適合者が生き残るための考え方や知恵をテーマにしたテキスト。1~5でとりあえず一区切り。
第1回目はこちら。

半田広宣さん提唱の宇宙論・具体的イデア論と言われている『ヌーソロジー』。その基本から実践的な入門までを、自分なりに一通り説明したページ。

その他に作ったものはこちら。

『Raimuのプログラミングノート』というプログラミング関連のブログを開設しました。
初心者向けの「プログラミング入門」がメインコンテンツになりますので、よろしくお願いします。

noteで西洋占星術による鑑定を有料で受け付けています。生年月日と出生日時から占う命術鑑定です。
通常コースは4000円、簡易コースは2000円にて受け付けています。

Kindle本など。Amazonで買えます。
「佐道来夢」という名前で出してます。

書籍版Kindle版があり。
「4次元」とは何か?というのが主なテーマ。割と理系的な視点から「異世界」について探求していった本と言っても良いかもしれない。
『ヌーソロジー』の理解に必要な「4次元認識」の実践部分もあり。
詳細はこちら

書籍版Kindle版があり。
宇宙論『ヌーソロジー』の入門用。半田広宣さん監修の元、ヌーソロジーの主要な知識を押さえれるコンパクトなハンドブック。
「変換人生活のためのヒント」というテーマの書き下ろしテキストもあり。
詳細はこちら

書籍版Kindle版があり。
「リアルな魔法使い」とは何か?をテーマに、「目に見えないもの」との付き合い方や、その仕組みなどについて幅広く書いていった。オカルト的なことを実践していたり、関心のある人に読んでもらいたい本。
詳細はこちら

Kindle版があり。
ユング、フロイト、ラカンなどの「精神分析」のジャンルを、ヌーソロジーの概念を使って説明することを試みた「ヌーソロジー×精神分析」の本。精神分析の概念がゼロからでを分かるようにしつつ、ヌーソロジーの世界観の理解も深めることができる。
詳細はこちら

メイン⇒@raimu_23tm

占い関連⇒@raimu_23tm_thot

ぬーそろじーたん⇒@noosology_tan

アストロロジーたん⇒@astrology_tan