
不定期連載『変換人型ゲシュタルト論』シリーズ。 記事一覧はこちら。
これまで、『次元観察子』のψ1〜ψ2からψ7〜ψ8までを説明していった。
ψ1〜ψ8はヌーソロジー用語で『元止揚』と呼ばれている箇所である。
いや、もっと正確に言うなら、次元観察子は人間の領域ということで、ψ1〜ψ8は『人間の元止揚』と呼ばれる。
これとは別に、大系観察子のΩ1〜Ω8は『ヒトの元止揚』と呼ばれる。
それから、人間の元止揚ψ1〜ψ8が形成する空間のことを『元止揚空間』という。
これまで『変換人型ゲシュタルト論』というタイトルでヌーソロジーを説明していったが、『元止揚空間』を理解することは『変換人型ゲシュタルト論』を理解することと同義である。
そして、それらを理解することはヌーソロジーの基本をちゃんとマスターすることと同義である。
こうした概念の理解をナシにして、ヌーソロジーっぽい情報からヌーソロジーを理解しているだけだと、ヌーソロジーっぽいことを分かっているだけの人になってしまう。ヌーソロジーは理解していない。
『変換人型ゲシュタルト』と『元止揚空間』は、それぐらい重要なヌーソロジーの基本であることを念頭に置いておこう。
元止揚についてのおさらい
ここであらためて『元止揚』についてのおさらいをすると…
そのそれぞれの階層は、ヌーソロジー用語で以下の概念が絡んでくる。

これらのヌーソロジー用語は、『次元観察子』と対応関係を持つものとしてヌーソロジー学習においてたまに出てくることがあるので覚えておくと良い。
また、『元止揚』に関してはざっくりと以下の要素が絡む。

「ミクロとマクロ」「主体と客体」「自己と他者」「意識進化と時空」はそれぞれ元止揚の次元観察子と絡んでくる概念なので、その構造と紐付けてそれぞれのワードについてを考えていこう。
ψ7とψ8に関しては対応させる言葉が少し難しいが、これは「意識進化」と「時空」とした。
その意味は「自己と他者の等化」と「自己と他者の中和」である。ヌーソロジー的な『等化』と『中和』を必ず絡めて考えよう。
このように、ヌーソロジーの構造と「ミクロとマクロ」「主体と客体」「自己と他者」「意識進化と時空」といった概念について考えていくと、その思考が独特なフレームワークになってくる。
こうしたフレームワークが強い力を持っているのもヌーソロジーの特徴である。
位置と元止揚
さて、これまでの総括もかねて、ψ1〜ψ8までの『人間の元止揚』と絡んだヌーソロジーの概念についてをまとめていこう。
元止揚にある各概念を「位置」に対応させると以下のようになる。

まず、ψ1とψ2はごく普通の空間で、そこにはミクロ(1/∞)とマクロ(∞)がある。
次に、それを反転させて進む道は前側にある無限遠点(-∞)から始まる。そこにψ3がある。(ψ3は電荷的にマイナスを当てるのが正解らしい)
無限遠点の次はその逆側にある無限遠点(+∞)である。これは後ろ方向にある無限遠点であり、ごく普通の「∞」のイメージに近い。そこにψ4がある。
さらにその次はψ3とψ4の『等化』でψ5になる。これは前側の無限遠点と後ろ側の無限遠点を繋げるイメージになり、「±∞」と表記される。
そうしたら次はその「±∞」の逆側にψ6がある。
最後に、その両者の『等化』と『中和』であり、これがψ7とψ8に対応する。
そこが『人間の元止揚』における最終到達地点であり、そこで一旦完結している。
・・・以上。ざっくりと説明してきたが、これらの「位置」を「自身の中にもある意識の構造」として実感できるだろうか?
これらをすべて感覚的に掴むとなると、簡単にはいかないだろうが・・・
このように、無限遠点から始まる「位置」を頼りにして、ヌーソロジーにある意識の階層構造を理解することが重要である。
そうすると、ヌーソロジーで言われている『シリウス』の具体的な位置も分かってくるようになる。
普通、精神世界やスピリチュアル(精神上のもの)をつきつめてると、常に抽象的になってしまい、掴みどころが曖昧になってしまうが・・・
ヌーソロジーの場合は「位置」と紐付けてそれを認識することができるわけである。
モノとの関係と元止揚
それから、「モノ」との関係だと以下のようになる。

まずはψ1とψ2はごく普通の次元のため、モノを普通に無機質な物質として見る状態に該当する。
そこから「反転」を行い、一つの対象から無限遠点を発見するとこで、一つのモノを発見する。
次に、モノを無数化して一つの身体で統合する。
最後に、身体を無数化して「モノになる」状態で統合する。これがψ7のフェーズであり、元止揚として一旦完了する。
これまでの『変換人型ゲシュタルト論』で説明してきた内容でこれらの構造が分かるだろうか?
これもまた感覚的にすべてを掴むとなると簡単にはいかないだろうが・・・
重要な階層構造を表しているので、覚えておこう。
惑星と元止揚
次に、「惑星」と『元止揚』の関係についてである。
これまで、惑星(水星・金星・太陽・火星・木星・土星など。便宜上、月と太陽も惑星に含める)と『次元観察子』とを絡めて説明してきた。
これらの惑星は西洋占星術だと特別な意味を持つものとされており、人間の意識にも関係するものとして扱われている。
- 太陽:受動性から能動性に切り替わった時に発揮する大いなる力
- 月:感情の快・不快などの基礎的反応パターン
- 水星:知性の在り方や言語コミュニケーションの在り方
- 金星:嗜好性の在り方や美的感覚の在り方
- 火星:他者に対して発揮する闘争的な力
- 木星:拡大・発展・成功などをもたらす力
- 土星:制限・管理・試練などをもたらす力
- 天王星:個人を開放する理性的な力
- 海王星:無意識へと誘う夢見の力
- 冥王星:限界における切り替え点
これらの惑星とヌーソロジーの元止揚との関係は以下のようになる。

正確には、ψ3の上位に水星がある、ψ5の上位に太陽がある・・・といったイメージのが近いのだが、そのそれぞれを紐づけて考えていくと分かりやすいのでここではその方針で行く。
『次元観察子』は惑星の力の片鱗を持つものであり、惑星の力の本質は『大系観察子(Ω1〜Ω12)』に該当する。
だから『大系観察子』の方が本質的ではあるのだが・・・それをつきつめると空間の話よりも抽象的で精神的な話になってしまう。
対して、『次元観察子』は位置や空間の話なので具体的である。そのため、惑星と『次元観察子』とを絡めて考えていった方がやりやすいと思う。
惑星のヌーソロジー的な解釈については、以下で公式の見解がまとめられているので、気になる人はそれも見てみると良いと思う。
また、これまで説明していった『次元観察子』との関係を踏まえると、以下のようにまとめることができる。

この中で、太陽と火星に対応する『次元観察子ψ5』と『次元観察子ψ6』の所は合わせて「身体化の次元」であるため、それをベースに元止揚が形成するヌーソロジーの世界を理解していっても良いと思う。
これらが分かるようになってくると、ヌーソロジーや精神世界の道を行くにおいて心強いだろうと思う。
元止揚の次にあるもの
『次元観察子』のψ1〜ψ8と『元止揚』より次の話もざっくりとしておこう。
ケイブコンパスの図で説明すると、ψ1〜ψ8の次を進むと、今度は奇数系の元止揚が偶数系の元止揚へと交差するようになる。

偶数系の元止揚へと交差する?
どういうことだろうか?
この辺りはイマイチ分かりにくいかもしれないが・・・
さらに、そうなると下記の図のように、『次元観察子ψ9』の位置と偶数系の元止揚(ψ2~ψ8)の位置が重なるようになり、他者へ行く構造によって「ねじれ」が生じることも重要である。

ψ9は偶数系の元止揚に被さる所に位置し、ψ10は奇数系の元止揚に被さる所に位置するようになるため、本来、ψ9はψ7とψ8を『等化』するためノウス(NOOS)側だが、人間にとってはノス(NOS)として機能するようになったりと、色々とややこしくなってくる。
それから、ψ9である『人間の思形』は、端的に説明すると「言語」が該当する。
そのため、「モノ」がテーマだった『次元観察子ψ7』までの次は、「言語」がテーマになってくるわけである。
ここまで来ると、個人の進化とは別に、より一層人類全体の意識発達に関係する概念となってくる。
ここから先はこのシリーズでは詳しく説明はしないが・・・
ひとまず、「ψ9からは全然違う構造になってくるため、ψ8までで一区切り」ということを覚えておこう。
色々と膨大なヌーソロジー
さて、この『変換人型ゲシュタルト論』シリーズは(1)〜(70)と長く続き、たくさんのことを書いていった。
その話題はあっちこっちに飛び、あらゆる事象を包括していて膨大なものであった。

ヌーソロジーは階層構造が明確なため、どこをフォーカスするかによって、割と身近な話になったり、人間離れした抽象的な話になったり、壮大な話になったりする。
だからどんなジャンルと絡んだ話になるかは、どの辺りをフォーカスするかによって異なってくる。
そのため、「ヌーソロジーはどのようなものか?」については一言では非常に説明しづらいものであったが・・・
長きに渡る説明で大体どんなものか分かっただろうか?
長々とした話の中で、本質的にヌーソロジーの中核となっている所はなんなのかというと・・・それはグノーシス思想であることだと思う。
グノーシス思想は古代から西洋の神秘主義者や秘儀参入者や追求していたものであり、仏教など東洋の思想にもそれに近いものがある。
古代ギリシャにあったものだと、「ヘルメス文書」に書かれた「ヘルメス主義」のようなものに、ヌーソロジーは趣旨が近い。
グノーシス思想は「知識」と「認識」が一体となった知性を追求するものなため、ヌーソロジーも「知識」だけでなく、「認識」と「体験」ありきなものであることが重要である。
ヌーソロジーに限らずグノーシスを目指す神秘思想やスピリチュアリズムは数多く存在する中で、ヌーソロジーは理系的な知識を持って挑むグノーシス思想であり、そのアプローチにおいてかつてないほどに完成度の高いもの・・・みたいな位置づけになると思う。
それが、「冥王星のオコツト」というチャネリングソースと、60年代生まれの日本のロックンローラー半田広宣のペアによってでき上がったわけである。
そして、冥王星のオコツトが「この送信の目的は、わたし自身、つまり変換人型ゲシュタルトをあなたにプログラムすることにあります」と言ったように、『変換人型ゲシュタルト』を一つ一つ解き明かしていくことがヌーソロジーの本筋にある。
だから、ヌーソロジーではそのゲシュタルトの一つ一つをグノーシス(認識)していくのである。
まずは「通常の空間の反転」。
次に「反転した空間と通常の空間の等化」から「自己」の発見。
最終的に「背中合わせの自己と他者」をグノーシスしていく・・・
それらが上手くいくと・・・各々は果たしてどんな感覚がやってくるだろうか?
なんだかかつてないようなパワーが自身の意識から湧き上がって来るかもしれない?
さて、(1)~(70)の長きに渡る『変換人型ゲシュタルト論』は、今回で最後であるため、これにておしまいである。
これまでの膨大な話はすぐには理解できないかもしれない。
しかし、ヌーソロジー理解の道はいつ行っても良いものだと思うし、道はいつでも開けている。
ヌーソロジーは理解のために必要な情報を揃えて、じっくりと考え続ければ必ず分かるものだと思うので、すぐには分からない人も気長に学んでいき、いつか『変換人型ゲシュタルト論』に書いてあることが理解できるようになれば良いと思う。
おわり

|
2013:The Day God Sees God 人類が神を見る日 [ digital edition ]
ヌーソロジーをちゃんと学習するならこれ! |


















