ヌーソロジー

ヌーソロジー本「ワンネスは2つある」レビュー

投稿日:2018年3月10日 更新日:

ヒカルランド社より新しく出た『ワンネスは2つある』
川瀬統心さんが書いた待望のヌーソロジー本。
一通り読み終わったので、せっかくなのでレビューがてら感想を書きます。

1997年頃から続いているヌーソロジーですが、
商業出版で半田さん以外がヌースを説明するのはこれが初めて。
半田さんが書くと何故かやたらと本が分厚くなりがちだし、
他所からの視点というのも必要なので、
長らく望まれていたことだけど、ようやくここまで来たか・・・という感じです。

分かりやすさ、面白さを重視する川瀬統心さんなだけあって、前半はヌースな話というかは、個人的な体験談や人類史の話が多い。
1980年代の信仰宗教ブームの話とかありますが、自分ぐらいの世代だと、ほとんど生まれてないのでそういうものだったの?という感覚ですが、分かる人も多そうです。
過剰な科学批判や医療批判をする人たちというのもそうした中で出てくるようになります。
しかし、信仰宗教や精神世界ブームもオウムのテロ事件で一気にダメになってしまったから、今度は現世利益で「儲かれば正義」という拝金教の流れに・・・
そして、宗教にせよ拝金教にせよ、みんな1%の成功体験を追い求めるものだから、失敗する人のことを考えておらず、
そもそも、拝金ビジネスも、1%ぐらいの少数の人にしか金が集まらないような仕組みになってるため、失敗する99%の方が現実。
・・・といった、宗教、ビジネスあるあるで勉強になる内容もしばしば書かれてます。

その他、一神教の性質や、そこかしこに難しめの内容も散らばっていますが、
自分が特に気に入ったのは、人類史とキリスト教を絡めた話。
西暦0年以前から始まる人類史において、『前・キリスト期』『従・キリスト期』『脱・キリスト期』『反・キリスト期』『超・キリスト期』・・・といった区分けをすることができて、
かつ、これは特定の人の人生にも表れることがあるという話。
「キリスト教」というのは一神教の在り方の代表で、宗教や信仰の在り方の全般にそういうのが当てはまる。
この辺は個人の生き方にも関わってていて、自分はどの時期を生きてることが多かったか?というテーマは、自分を見つめなおす指標にもなる所です。

後半の章になって、ようやくヌーソロジーの本論へと入ります。
やはりヌーソロジー本論ということで、ここで一気に難しくなるので、人によっては集中して読むなり、何度も読むなりが必要になりそうです。
ただ、難しいヌース用語がどんどん出てくるというのは避けていて、ちゃんと分かるように配慮はされています。
それでいて、「対称性」という幾何学的な構造を押さえているため、しっかりとヌースな内容でもあります。
なかなか難しい所でもあるので、情報が足りない場合は、自分が書いた入門部分なども参照して欲しい所です。

◆「トランスフォーマー型ゲシュタルト・ベーシックプログラム・オマージュ」

川瀬さんによるヌーソロジーの説明では、「別のモノの到来」という所が強調されています。
ユングとも親和性が高い内容なため自分もよく分かりますが、それは自分の中から目覚めるようなものでもあります。
難しい構造の話もありますが、要は「それ」とどう付き合っていくか?というのも、具体的なテーマとなってくる所でしょう。

以上、適度な値段で適度なページ数ですが、
内容が凝縮されているようにボリュームがあって、読んでて面白かったです。
よくまとめてくださったという内容でした。


-ヌーソロジー

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魔術・オカルト全般好きな理系。
サイキックの研究とか、占星術とか、
神秘と科学の考察的な、自分の好きなものを置いていきます。

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2021年頃に書き始めたヌーソロジー学習用テキストの新作。
哲学、シャーマニズム、数学、神学、古代文明、意識進化、オカルト・・・など色んなジャンルが絡んでくる内容のもので、これを読めば『ヌーソロジー』ってどんなものなのかがざっくりと分かるようになるはず。

「陽」や「陰」、「天」や「地」といった概念を基本とする中国の古代思想『陰陽論』や『易経』についてちゃんと説明するテキスト。さらに西洋哲学や精神分析学、ヌーソロジーの概念とも絡めてその哲学を深めていく。

ユング心理学が専門でありながら古今東西の文化や宗教全般にも詳しく、スクールカウンセラーとして数多くの実績を持つ偉人、河合隼雄さんの書籍を読み直してその思想を学ぶシリーズ。

超能力や魔術の研究や、物理学・量子力学を絡めた解明を目的に、少しずつ書いていった連載記事。

正式名称は『はじめての人でもホロスコープを自分で読めるようになるための記事』。西洋占星術で出した結果をある程度の所まで読めるようになることを目的とした記事。

『note』のテキストコンテンツとして執筆。社会不適合者が生き残るための考え方や知恵をテーマにしたテキスト。1~5でとりあえず一区切り。
第1回目はこちら。

半田広宣さん提唱の宇宙論・具体的イデア論と言われている『ヌーソロジー』。その基本から実践的な入門までを、自分なりに一通り説明したページ。

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通常コースは4000円、簡易コースは2000円にて受け付けています。

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「リアルな魔法使い」とは何か?をテーマに、「目に見えないもの」との付き合い方や、その仕組みなどについて幅広く書いていった。オカルト的なことを実践していたり、関心のある人に読んでもらいたい本。
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ユング、フロイト、ラカンなどの「精神分析」のジャンルを、ヌーソロジーの概念を使って説明することを試みた「ヌーソロジー×精神分析」の本。精神分析の概念がゼロからでを分かるようにしつつ、ヌーソロジーの世界観の理解も深めることができる。
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