今回は本の紹介と感想を書いていきます。
紹介するのは『「山奥ニート」やってます。』というタイトルの本。
著者は石井あらたという人ですが、
通称は「山奥ニート」(@banashi)と呼ばれていて、そっちの呼び名のが有名です。
年齢的には1988年生まれということで、自分ともかなり近いです。
山奥ニートさんについては、
以下のテキストでも紹介したことがあります。
この人は、phaさん(@pha)や借金玉さん(@syakkin_dama)のように、
「社会不適合者」みたいな人として有名なので、
その流れで存在を知ることになりました。
借金玉さんも「発達障害が現代社会をどう生き延びるか」について本を書いた人で、
自分も以前にブログで取り上げました。
他にも、phaさんも本をいっぱい出してるし、
えらいてんちょうさん(@eraitencho)とかもいっぱい本を出しています。
しかしながら、山奥ニートさんの本も探したんですが、
本は出していないようでした。
・・・のだけれど、2020/5/30にようやく本が出版されたらしいので、
「待ってました!」と言わんばかりに読んだわけです。
なので、その感想を書いていきます。
『「山奥ニート」やってます。』の内容と感想
この本はどんな内容なのか?
Amazonの紹介文から引用すると以下です。
ひきこもりとなって大学を中退し、ネットを通じて知り合ったニート仲間と2014年から和歌山の山奥に移住。以来、駅から車で2時間の限界集落に暮らしている。月の生活費は1万8000円。収入源は紀州梅の収穫や草刈りのお駄賃など。インターネットさえあれば、買い物も娯楽も問題なし。リモートの可能性をフル活用し、「なるべく働かず、面倒くさい人間関係から離れて生きていく」を実現したニートが綴る5年間の記録。
まぁ、そんなわけでそんな感じのことが色々と書かれています。
とりあえずの感想は、良い本だったの一言です。
山奥ニートさんの生い立ちとか、
山奥に住む場所を作るに至った経緯とか、
限界集落のような所で生活していく際の課題とか、
ニートを集めて住んでいく際の課題とか、
どんな生活をしているかの活動内容とか、
それらの活動を支える山奥ニートさんの考え方の話とか・・・
そんな感じのことが書かれています。
あとはコラム的な内容もあります。
実際に住んでる人はどんな人なのか?という紹介とか、
個人的には注目したい「ヒッピーと山奥ニート」というタイトルの話とかもありました。
どれも「こんな面白い生き方があるのか」と刺激になる内容でした。
そういう変わった人の生活の具体的な話が知りたい人は読むと良いでしょう。
「脱資本主義」の方向性
自分はヌーソロジーをやってたり、
それから、スピリチュアルな人達ともそれなりに縁があったりします。
こうしたものには、一般的な生き方とはちょっと違った方向性を目指していきたい思想みたいなものがあります。
そんな中でよく聞くのが「脱資本主義」みたいな方向性です。
現代人はあまりにも資本主義を崇拝し過ぎだし、
それは生き辛さの原因にもなってる悪いもの(※極端な言い方)だから、
新しい社会を創造しましょうみたいな話です。
それもだいたいよく調べてみると、
言ってる人の世代が自分よりひとまわり上であったり、
バブル世代とかそれ以前の世代だったりすることが多いです。
一昔前はバブルの影響もあったりして、「お金を稼ぐのに真剣になるのが格好悪い」みたいな人も中にはいて、
その派生から「脱資本主義」みたいなのが盛り上がってくることもあるらしいです。
まぁ、大体それは自分には関係のない話なんですが。
この辺はテーマはどうもジェネレーションギャップもある話で、
自分よりひとまわり上の世代の人のノリにはイマイチついていけないことも多いです。
基本的に自分みたいな立場の人はやっぱりそれなりに稼いでいかないと生きていけないし、
それなりに競争したり稼いでいく分には、別に資本主義も悪くないのでは?と思います。
そもそも、セラピストとか占い師とかアーティストみたいな職業ってのは、
真面目に働いてお金を貯める人もいるから成り立つのだとか、
そういうことも自分はよく考えます。
確かに資本主義にも問題はあるし、
行き過ぎてる感があるのも分かるし、
資本主義を脱した方向の話が必要になっているのも分かります。
そういうものを目指してる人の話も、
理に適っているものなら納得できるんですが・・・
とはいえ具体的な話がなければ、何も魅力を感じません。
自分が「脱資本主義」的な話に興味を持てない理由は、
具体的にどう生きていけば良いのかの話をちゃんとする人があんまりいないから、という気がしてきました。
そんなわけで、具体的な話として「山奥ニート」さんのものは良いだろうと思いました。
こういうのだったらすごく面白いし、新しい生き方として支持できます。
この本は、スピリチュアルとか脱資本主義的な生き方を目指している人にも、
是非ともオススメしたい本だと思います。