【連載】サイキック研究

■サイキックの研究と分析(37) ~卵の殻を破る時の要領~

投稿日:2019年5月12日 更新日:

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不定期連載『サイキックの研究と分析』シリーズ。 記事一覧はこちら。


◆◇卵の殻を破る時の要領◆◇

サイキックを身につけるぞ!
と望んで決心して取り組んだ時、
起きる事象は「卵の殻を破る行為」だという例えが、
自分は好きです。

ゆで卵を食べるために殻を破っていく時の話じゃないですよ。

もし、自分が卵の中のひよこだった場合、外に出るために破る時の話です。

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殻を破るための力には、
「内側から自分で殻を破る力」「外側から親鳥に殻をつついてもらう力」というのがあります。
これは、仏教用語で「卒啄同時(そったくどうじ)」と言うらしいです。

そして、サイキックにおいても、
「物質世界の中にある意識」という殻を破るためにこの二つの力があるわけです。
できれば両方あることが望ましいですが、力が強い場合は片方の力で破れることもあるでしょう。

鳥の卵というと、特にダチョウの卵とかはすごく固いらしいですが、
サイキックの壁というのもそれぐらい固いようなものでしょう。
特に、理性が強かったり筋肉が強かったりする人ほど、その壁は強固なものになります。
自分一人で割るのも大変なので、親鳥にコツコツと破るのを手伝ってもらうこともあるでしょう。
 

親鳥に殻をつついてもらう力について

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まずは、「親鳥に殻をつついてもらう力」についてです。

これは「召喚系の魔術」に該当するだろう、と自分は思ってます。
「召喚系の魔術」については、以前にも書きました。

◆サイキックの研究と分析(19) ~「振動のようなもの」を利用する~

西洋はこの手の技法が得意分野であることとか、
あと、「振動のようなもの」を利用することと「召喚魔術」が関係してることを書きました。

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こうした力によって、
「外側からの作用」でサイキックの感覚を認識しやすくできるし、
「導き」みたいなものを得ることもできます。
それから、何かに気づきやすくなったり、タイミングよく良い出会いができたりすることもあります。

しかし、これだけだと自分で卵の殻を破っていないので、実は自分の力が弱いです。
これでは「アセンション」などをしていくにおいては物足りない・・・ということで、次の手段が必要になります。
 

■自分で殻を破る力について

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Bussituseisinn1

やはり、最終的に頼るべきものは己の力。
「自分で殻を破る力」に該当するものは、
『サイキックの研究と分析』で言っている「ミクロ知覚」に該当します。

宇宙論「ヌーソロジー」とかでも、
「ミクロ」に対する理解は基本になるもので、
ヌーソロジーで言われている「能動的な知性」というのもそこに通じています。
ヌーソロジーだと特に「奥行き」というものを理解することが肝になります。
「奥行き」は「ミクロ知覚」から開けてくるものでもあります。

ヌーソロジーの「奥行き」という概念については、
以下の書籍でもよく出てくる言葉です。

こうした「ミクロ知覚」や「奥行き感覚」によって、
「自分で殻を破る力」を身につけることにより、
スピリチュアルな原理を理解しながらも、自己先手で世の中を動くことができます。

あと、仏教の一派である「禅」などは、実はこっちの方向性に近いです。
「禅」という言葉は、主に瞑想行法のことを指し、単純に瞑想しているだけでは、自己に向かって閉じこもってるだけですが、そこから「動き」に転じることで、色々と発展させることができます。

さらに重要なのは、「禅」よりも「止観」というやつです。
これは「禅」の発展系みたいな発想で、
「止」の「観」の二つの作用を使うものです。
「止」(サマタ:samatha)とは、「心を落ち着ける」や「心の動揺を留める」といった意味の言葉で、これは、心の散乱を「止める」ということでもあります。
それから、「観」(ヴィパッサナー:vipassana)とは、「対象のありのままを観察する」や「事物を真理に即して正しく観察する」という意味です。
それら「止」と「観」を合わせて行うのが、「止観」という瞑想方法になります。
「止」と「観」はお互いが転換して、相互発展していく性質を持ちます。
中国の「天台宗」の創始者である「智顗(ちぎ)」という仏僧は、
始めは「禅」を重要視してましたが、後に「止観」の方を重要視するようになり、
そこから、『天台小止観』や『摩訶止観』といった講義録が生まれ、
それが、日本仏教の代表的な宗派の一つである「天台宗」でも伝え続けられるようになりました。

つまり、仏教のそうした一派でも、こうした概念が重要視されているということです。
 

自力の利用と他力の利用

「自分で殻を破る力」と「親鳥に殻をつついてもらう力」は、
言い換えると「自力」「他力」だと言えます。
もっと言うと、「自力本願」のものと「他力本願」のものだとも言えます。

実は、「自力本願」と「他力本願」の二つについては、
宗教や神秘思想全般で悩みの元となるもので、
仏教でもそれによって流派が分かれてたりします。

以下は、宗教学を研究をしている中村圭志という人が作った図です。
それぞれ「自力本願=自力の修行」「他力本願=他力の信仰」に近いものとしましょう。

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https://twitter.com/seattlelubbock/status/1058209344464932864

以上のように、元々の原始仏教は「自力本願」が主流のようでしたが、大乗仏教において分かれ目が出てくるようになります。

「自力本願」と「他力本願」は、それぐらい分かれやすい分野なわけです。
これは仏教に限った話ではなく、宗教や神秘思想の研究においてもこの二分は肝になります。
「他力本願」を重視すると「宗教」に近づくようになり、
「自力本願」を重視すると「哲学」に近づくようになる傾向があります。

どっちを重要視するかについては、個人によって意見が割れる所で、一概にどっちが良いとかは言えないものなわけです。
とはいったものの・・・結局の所、「両方必要なもの」なのではないか?・・・と言うことができると思います。

ということで、『サイキックの研究と分析』的には、
とりあえず両方あると心強いものだ、ということで話を進めていきましょう。
 
 


-【連載】サイキック研究

執筆者:


  1. かものメ より:

    言論の自由と沈黙の自由は両方必要だと思います。

    拈華微笑(ねんげみしょう)を想い、植物に囲まれて穏やかに暮らしたいです。

    【VOCALOIDS×バイオリン】 芽生 【民族調オリジナル】

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プロフィール

Author:Raimu

魔術・オカルト全般好きな理系。
サイキックの研究とか、占星術とか、
神秘と科学の考察的な、自分の好きなものを置いていきます。

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2021年頃に書き始めたヌーソロジー学習用テキストの新作。
哲学、シャーマニズム、数学、神学、古代文明、意識進化、オカルト・・・など色んなジャンルが絡んでくる内容のもので、これを読めば『ヌーソロジー』ってどんなものなのかがざっくりと分かるようになるはず。

「陽」や「陰」、「天」や「地」といった概念を基本とする中国の古代思想『陰陽論』や『易経』についてちゃんと説明するテキスト。さらに西洋哲学や精神分析学、ヌーソロジーの概念とも絡めてその哲学を深めていく。

ユング心理学が専門でありながら古今東西の文化や宗教全般にも詳しく、スクールカウンセラーとして数多くの実績を持つ偉人、河合隼雄さんの書籍を読み直してその思想を学ぶシリーズ。

超能力や魔術の研究や、物理学・量子力学を絡めた解明を目的に、少しずつ書いていった連載記事。

正式名称は『はじめての人でもホロスコープを自分で読めるようになるための記事』。西洋占星術で出した結果をある程度の所まで読めるようになることを目的とした記事。

『note』のテキストコンテンツとして執筆。社会不適合者が生き残るための考え方や知恵をテーマにしたテキスト。1~5でとりあえず一区切り。
第1回目はこちら。

半田広宣さん提唱の宇宙論・具体的イデア論と言われている『ヌーソロジー』。その基本から実践的な入門までを、自分なりに一通り説明したページ。

その他に作ったものはこちら。

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『ヌーソロジー』の理解に必要な「4次元認識」の実践部分もあり。
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「リアルな魔法使い」とは何か?をテーマに、「目に見えないもの」との付き合い方や、その仕組みなどについて幅広く書いていった。オカルト的なことを実践していたり、関心のある人に読んでもらいたい本。
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