不定期連載『変換人型ゲシュタルト論』シリーズ。 記事一覧はこちら。
これまで、『次元観察子ψ5』を説明するために構造的の話をメインにしてきたが・・・
今回は心理的な話もしていこう。
まず、人間の意識には、以下のように構造の領域と、肉体・心理の領域があると捉えると分かりやすい。
そして、その二つは相互作用が起きるような関係になっている。
構造の領域で何かを理解した場合は肉体・心理に作用し、一方で肉体・心理の領域で何か起きた場合は構造の領域にも何かが作用する。
そして、ヌーソロジーの『次元観察子』は構造の領域にあるものであり、それを理解すると肉体や心理にも何かの作用が起きる可能性があるわけである。
また、逆に肉体や心理を整えることで、『次元観察子』のように難しい構造の理解へと作用することもある。
ヌーソロジーの『等化』を理解する際もこの原理は重要である。
『等化』は「背反するものを統合するような回転の作用、または、対象性を見出す作用」というように説明した。
「対称性を見出す」とは、「対称性の構造が見えるようになる」ということであり、構造の領域の話になるわけだが・・・
実際にそれができると心理的ものに影響が生じるのである。
また、逆に心理的なものをクリアにした方が、『等化』の理解がしやすいこともあるだろう。
このように、ヌーソロジーの構造や『等化』を理解するには、心理的なものも重要になってくるはずである。
Ψ5における心理事情
何度も説明しているが、『次元観察子Ψ5』は『次元観察子Ψ3』と『次元観察子Ψ4』の『等化』によって分かるものである。
それから、Ψ3は「知性」、Ψ4は「情動」が関係していることを以前に説明した。
そして、それぞれ「水星」と「金星」がその象徴にあるとした。
厳密につきつめると、Ψ3と知性、Ψ4と情動の関係は少し複雑で・・・それは背後で動くΩ3とΩ4が知性と情動を生み出すものになってると解釈できるものなのだが・・・
なんにせよ、Ψ3とΨ4の理解に取り組んでると、知性と情動の関係が気になってくるだろう。
そして、Ψ3とΨ4を『等化』していない段階だと・・・いわば、知性と情動の二つを上手く扱えてない状態になっているかもしれない。
あるいは、どちらかに全く関心が向かないか、両方持ってたとしても葛藤みたいなのがあって上手く扱うことができないかもしれない。
これは、精神分析学的には「統合」ができていないということである。
ユングの精神分析だと、無意識にある背反するものはマンダラのように配置することができて、それらを統合していくことが人生の目的になってくる。
そして、もしそれらが統合できていた場合・・・
Ψ3とΨ4の『等化』によって『次元観察子Ψ5』が分かるようになっているだけでなく・・・
右手に水星(知性)、左手に金星(情動)を持っているように、それらを自在に扱えるような「自己」なっているのではないだろうか?
※普通の画像じゃ味気ないため、こちらの画像をお借りしました
以上のような原理が、より確かな「自己」を理解するためのカギになっているだろう。
等化と統合の関係
さて、そもそもヌーソロジーにおける『等化』と、精神分析における「統合」の違いは何なのか?
もちろんこの二つは別の概念ではあるが、非常に近い概念なのではないか?と思う。
冥王星のオコツトも以下のように言っていた。
次元観察子ψ5とは自己が形成されている空間領域のことです。ψ5は位置の等化によって顕在化を起こし、人間の内面と外面を統合します――シリウスファイル: 19920204
これについて改めて考えると・・・『等化』によって人間の内面と外面を統合するとあるので・・・
やはり、『等化』によって統合が起きるということになるのではないだろうか?
『等化』については、『変換人型ゲシュタルト論』の番外編として以下の記事でも詳しく説明した。
端的に言うと、『等化』とは相反する二つのものが表と裏であるかのような関係が見えるようになることであり、これができるということは次元上昇が起きているとも言えるわけである。
そして、実際にこれをやると、心理的には低次の意識が統合されていくような感覚が起きる。
また、心理の領域で統合が起きると、その背景では『等化』みたいなことが起きていることもある。
このように、「統合」と『等化』は近い作用を持っているため・・・『等化』とは、「統合」をより数学的に、理論的に定義できるようにした概念のようなものなのではないだろうか?
この両者の相互作用を、先ほどの「構造の領域と肉体・心理の領域」の図で表すと以下のようになる。
このように、心理的な領域を掘り下げる話は、半田広宣さん自身の展開するヌーソロジー本編ではあまりされておらず、心理に踏み込んだ者による解釈の話になってくるが・・・そうした解釈を深めてヌーソロジーを理解していっても良いと思う。
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