不定期連載『変換人型ゲシュタルト論』シリーズ。 記事一覧はこちら。
◆◇「知覚正面」を平面として空間を見る◆◇
『次元観察子ψ3』の理解に肝となるのは、
今の目の前の光景である「知覚正面」を平面として見ることである。
「知覚正面」という概念は、ψ3以降の『変換人型ゲシュタルト』の基礎にもなるので、
ここでちゃんと説明しておこうと思う。
「知覚正面」とは?
「知覚正面」とは何か?
まず、19世紀の物理学者であるエルンスト・マッハが書いた有名な以下の絵がある。
マッハは物理学者でありながら、「認識とは何か?」について考える認識論について研究する哲学者だった。
この絵は、自身が展開する認識論の説明のために、
マッハが左目で観た視覚体験をイラストにしたものであり、
純粋な視覚体験として目の前の光景を見ると、
「平面」として見ることができるのではないか?
ということを表している絵である。
このように平面化した「知覚正面」は、ヌーソロジーや変換人型ゲシュタルトの基本にもなるぐらい重要なものなため、念入りに意識していこう。
つきつめると、前々回や前回で説明した「ミクロを意識する瞑想」や「指差し実験」とも繋がっており、それらのワークを繰り返すと、目の前の光景がどんどん「知覚正面」みたいな認識になっていくはずである。
このことが分かるだろうか?
4次元と知覚正面
また、「知覚正面」が分かるようになると、
以下の「4次元を発見するための図」も機能するようになる。
これは「目の前の立方体を平面に落とし込むこと」を前提としている図であり、
その状態の時に垂直方向の軸を差し込むと、4次元目の軸が分かるという理屈だった。
「4次元をイメージするための一つの例」の話を覚えているだろうか?
しかし、そもそもこの図から4次元を理解するためには「知覚正面」が見えていないと分からない。
この図は「4次元の方向」を表すと同時に「知覚正面」を表すものであるため、
これも変換人型ゲシュタルトの基本ということで今後も使っていく。
「知覚正面」認識用のCG
それから、ヌーソロジーの理解に役立ちそうなCGをちょっと作ってみよう・・・
ということで、以下のCGをシェーダープログラミングで作ってみた。
このCGは普通に見ると「奥行きのある光景」のようにも見えるが、
「奥行きがあるかのような形で光が出力されているだけの平面」というようにも観ることができる。
これもヌーソロジーで必要な「知覚正面」を認識するためのツールとして使えると思う。
以上。「知覚正面」について分かっただろうか?
「目の前の光景は知覚正面であり、それは平面のように認識することができる」
・・・これは理屈としては分かるけど、
実際にはそう見えないだろうか?
確かに、ここは人間型ゲシュタルトだと簡単にはいかないとよく言われる所でもあるため、そう簡単にいかないかもしれない。
このことを実体験として理解するためには、次に説明する「止観」という瞑想方法が大事になってくるため、それと並行して理解してみよう。
↓続き
2013:The Day God Sees God 人類が神を見る日 [ digital edition ]
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